Project/Area Number |
02250217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
上村 大輔 静岡大学, 教養部, 助教授 (00022731)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河岸 洋和 静岡大学, 農学部, 助教授 (70183283)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | パリトキシン / オカダ酸 / 24ーエピオカダ酸 / シガトキシン / ドクウツボ / クロイソカイメン / プロテインフォスファタ-ゼ / 構造活性相関 |
Research Abstract |
海洋生物は多様な生物活性を有し、生体機能解明のための試薬として注目されている。パリトキシンは従来にない新しいNaチャンネルの発見につながり、オカダ酸はプロテインフォスタ-ゼの選択的阻害剤であることが判明した。このように特異な活性を示す海洋生物毒と生体高分子とのインタクトな相互作用を有機化学的に解明し、新しい分子認識機能発見を目指し研究を進めた。 パリトキシンはエ-ルリッヒ腹水癌細胞に対して強い毒性を示すが、この作用は多糖類存在で消失する。この理由を解明するためレクチン活性およびCa^<2+>イオンとの相互作用を生物活性、NMR測定両面からアプロ-チした。しかし目的とする相互作用は確認されず、現在浸透圧の異常性、すなわちパリトキシンと生体膜自身との相互作用と結論し、NMR測定を行なっている。オカダ酸の活性発現にはキャビティの存在が重要であるとの仮説に基づいてC24位水酸基のエピ化を試みこれに成功した。この24ーエピオカダ酸の細胞毒性は66分の1に低下した。この結果はメチルエステルの活性が100分の1に低下することとほぼ等価であり、仮説の正しさを示唆していると理解される。さらに他の水酸基のエピ化も試みこの結果をさらに立証したい。また、プロテインフォスファタ-ゼ2Aの37kDサブユニットとオカダ酸の複合体の結晶化を目指して研究を進行させている。ドクウツボの内臓より本年は約50μgのシガトキシンを得た。今後これを使って構造解析を行なう。一方、レクチン,抽出・分離、機能解明についても研究が進んだ。特にドクウツボ内臓、クロイソカイメンより新規で新しい機能を有することが判明し、現在報告を準備している。
|