Project/Area Number |
02252203
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊勢 秀雄 東北大学, 医学部, 講師 (10150260)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 修 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80214823)
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 体外衝撃波 / 非観血的胆石破砕 / 肝損傷 / キャビテ-ション / マイクロジェット |
Research Abstract |
体外衝撃波胆石破砕にともなう腹腔内臓器および肺の急性、亜急性変化を22頭の雑種成犬を用いた動物実験で検討した。22頭のうち11頭には、あらかじめヒト胆石を封入しておきその約1週間後に胆石破砕実験を行った。11頭には手術をせず胆嚢内腔に衝撃波を照射した。さらに、そのうち4頭は亜急性犬とし、1000回の照射を1週間間隔2ないし3回に分割した。衝撃波照射による肝の急性変化では400回の照射を越えると肝被膜下に出血が認められる例が確認され、500回以上では胆嚢床にも出血巣が認められた。さらに衝撃波の直接の高圧の及ばない肝実質内にも巣状出血を認めた例があった。出血の程度は照射数が多くなるにつれて高度となった。また、1000回を分割して照射した例では肝に肉眼的な変化はほとんど認めず、組織学的にも連続照射例に比して障害は軽度で、数多くの衝撃波照射を必要とする場合には分割照射法が有効と思われた。検査成績では400回以上照射群で衝撃波照射後にGOT、GPTが有意に上昇した。肺の損傷は程度の差はあるがほぼ必発であった。この場合も間質の出血が変化の主体であり、これに肺胞の破壊、浮腫などの変化が加味されていた。しかし肺の解剖学的差異や実験時の体位の問題もあり一概にこの結果がヒトにも当てはまるものではないと考えられた。そのほか胃大弯側の血腫、十二指腸の出血、そして腎盃内の肉眼的血尿ががそれぞれ1例ずつ認められた。膵については、肉眼的変化および血清アミラ-ゼ値の異常などはいずれも認めなかった。衝撃波による肝損傷の機序については、衝撃波の直接の高圧作用のほかに、キャビテ-ション気泡による塞栓などに起因する細動脈レベルでの循環障害あるいはマイクロジェットの関与などが示唆された。
|