Project/Area Number |
02252214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高島 和希 熊本大学, 工学部, 助教授 (60163193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
頓田 英機 熊本大学, 工学部, 教授 (90040386)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 衝撃波 / 衝撃左縮 / 構造変化 / 酸化物超伝導体 / シミュレ-ション |
Research Abstract |
固体中を衝撃波が伝播すると、多数の結晶欠陥が固体中に導入されたり、相変態が生じることにより、微細構造が大きく変化する。このような微細構造の変化は固体の物性を大きく変化させ、物質に新しい機能を発現させる可能性がある。そこで本研究では衝撃超高圧負荷に伴う微視的構造変化の基本的知見を得るため、衝撃圧縮により材料特性の変化が期待できる物質として酸化物超伝導体を選び、これに衝撃圧縮を行なった場合の構造変化および物性変化について実験および計算機シミュレ-ションにより調べた。 衝撃圧縮を行なう試料としては、Y系酸化物超伝導体およびBi系酸化物超伝導体とした。それぞれの焼結体を鋼製カプセルに入れ、爆薬を利用し平板法により衝撃圧縮した。縮撃圧縮後の試料についてX線回析、透過電顕により構造変化を調べた。また分子動力学法により1軸圧縮を行なったときの構造変化についても調査した。 Y系酸化物、Bi系酸化物とも衝撃圧縮により結晶構造に変化が生じた。Y系酸化物では斜方晶の一部が正方晶に変態しており、それに伴い反磁性も低下した。この相変化はa軸圧縮を行なったシミュレ-ションでも同様の結果が得られた。衝撃圧縮後熱処理を施しても、1123Kまでは結晶構造に変化はなく、超伝導特性も回復しなかったが、1193Kの熱処理で反磁性は増加し、77KでO低抗が得られた。しかしその場合でも完全に斜方晶へ変態しているのではなく、酸素がより少ないOrthoーII型となっていた。Bi系酸化物の場合は衝撃圧縮に伴いc軸方向への膨脹が生じたが、a軸、b軸の格子定数には変化が認められなかった。またY系と同様に反磁性が低下し、77K以上でO低抗は認められなかった。衝撃圧縮後に熱処理を行なうと、結晶粒のc軸配向が生じ、Jc値も衝撃圧縮前より向上したが、c軸方向へは膨脹したままで、結晶構造の回復は生じなかった。
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