Project/Area Number |
02253205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
澤田 嗣郎 東京大学, 工学部, 教授 (90011105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 明 東京大学, 工学部, 助手 (90222231)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | レ-ザ誘起超音波 / 光熱変換分光法 / GHz超音波 / 非破壊評価 / 薄膜 / 半導体 / イオン打ち込み |
Research Abstract |
先に我々は、光干渉と光熱変換とを利用した表面弾性波の励起・検出法を提案し、任意の位置に任意の方向に伝播する任意波長のコヒ-レントな超々音波(波長:サブμm〜数μm、周波数:1GHz〜)を発生し、計測することが可能であることを実証した。対象試料に圧電体等を接触させる必要が無いので、プロセス中にある基板上の薄膜等を評価する手法となることが期待される。本研究課題ではプロセス評価に応用するために、装置系の改良、弾性波の励起機構について実験・理論両面から基礎的な検討を行うとともに、表面改質の計測を行い以下の成果を得た。1.装置系に改良を加え、測定時間の短縮・再現性の向上等を図った。これにより異なる実験条件・試料等についての系統的な測定が可能となった。2.シリコン単結晶ウェハ-について系統的に測定を行い、超音波音速の酸化膜厚依存性、時間応答波形の形状について実験的に検討した。さらに、3.半無限固体表面をパルス光照射したときに生ずる、光励起キャリア、温度上昇、超音波を理論的に取り扱い、本法で得られる測定値と対応づけた。理論計算結果を実測デ-タと比較したところ、シリコン表面の熱拡散率が本来の値の4分の1程度である可能性が示された。この値の妥当性については現在検討中である。4.アルゴンイオンを打ち込んだシリコン単結晶に付いて、イオン打ち込み量と信号強度、信号波形との相関を検討した。従来法では困難である10^<11>[atoms/cm^2]程度のイオン打ち込みによる物性(主に熱拡散率、弾性率)変化を容易に検出できること、打ち込んだイオン量の2次元的な分布をほぼ実時間で画像化できることを新たに見いだした。以上のように、信号の発生機構に関して幾分不明な点が残るものの、固体表面の熱物性・弾性物性等を遠隔的に計測でき、かつ高空間分解能、高時間分解能を持つ新しい計画法の実現と応用への展開にむけて研究の進展があった。
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