Project/Area Number |
02253211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松本 智 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (00101999)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 吸着層光分解 / 紫外エキシマレ-ザ-照射 / 水晶振動子 / ジボラン / 光電子分光 |
Research Abstract |
光励起プロセスにより、半導体、絶縁体、金属などの膜形成、ド-ピング、エッチングなどにおいては、反応ガスの光分解のみならず、基板表面上に形成される吸着層の光分解も極めて重要である。反応ガスの光分解過程に関しては、赤外分光法や質量分析法などにより詳しく調べているが、吸着層に関しては報告が少ない。 本研究では、実際に光励起プロセスを行う圧力(数Torr程度)で形成される吸着層に対して、その圧力依存性、および吸着層へ紫外光を照射したときの構造変化を調べた。反応ガスとしては、不純物ド-ピング用として半導体プロセスで一般的に用いられているジボラン(B_2H_6)を、また、膜成長に用いられる有機金属であるトリメチルアルミニウム((CH_3)_3Al、TMA)を取り上げた。具体的方法は、始めに、水晶振動子の振動数変化から吸着層の厚さの圧力依存性を、次に、吸着層へ紫外光(ArFエキシマレ-ザ-、波長193nm)を照射し、その構造変化を光電子分光分析法(XPS)で調べた。 TMAでは、室温において水晶振動子により吸着層の存在が確認されたが、ジボランでは、その存在は確認されなかった。ジボランの蒸気圧が室温においてかなり高いため、吸着層の同定は困難であったと思われるので、今後は低温にして測定を行う予定である。次に、チャンバ-ヘジボランを所定の圧力(0.05Torrー5Torr)だけ導入し、シリコン基板表面に吸着層を形成し、この表面にエキシマレ-ザ-を照射した。エネルギ-密度は53mJ/cm^2であり、シリコン溶融のエネルギ-に比べてかなり小さい値であり、熱的影響を避けている。レ-ザ-照射後のシリコン表面のXPS測定により、ボロン(B)単体の信号が同定され、さらに、ボロン量が圧力と共に増加することから、ジボラン吸着層が紫外光により直接光分解されていることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)