Project/Area Number |
02254204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
篠嶋 妥 茨城大学, 工学部, 助手 (80187137)
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Project Period (FY) |
1990 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 金属超格子 / 高周波スパッタリング / 真空蒸着 / 計算機シミュレ-ション / 薄膜形成過程 / 蒸着プロセス / 薄膜成長モ-ド / 構造緩和 |
Research Abstract |
平成2年度は、実験的研究については、現有の高周波スパッタリング装置により、金属超格子を作成するための予備実験を行った。モリブデンおよび銅に関して、個々のスパッタリングのレ-トを測定し、交互に積層するためのデ-タを得た。しかし、チャンバ-内のアルゴンガス圧がふらつき、これがレ-トを一定に保つことを困難にしていることから、ガス導入バルブを更新することにした。また、予算に設備備品費として計上した小型真空蒸着装置については、まだ1種類の金属しか蒸着できないために、単独での蒸着実験を行っている。平成3年度にこれを2電源にして、積層膜を作製する予定である。 一方、計算機シミュレ-ションによる研究では、金属超格子の原子構造を理解する第一歩として、薄膜が形成される初期過程について着目した。分子動力学法(MD)、モンテカルロ法(MC)、MDとMCを組み合わせた方法(ハイブリッド法)によって、真空蒸着プロセス、クラスタ-蒸着プロセス、および単原子層の構造緩和のシミュレ-ションを行った。原子間相互作用としては、単純な二体中心力である、モ-スあるいはレナ-ド・ジョンズポテンシャルを仮定する。原子サイズと結合エネルギ-に相当するポテンシャルパラメ-タ-と、基板温度や蒸着レ-ト等の実験パラメ-タ-を変化させて計算を行って、それらの蒸着膜の原子構造に及ぼす影響を明らかにした。その結果、以下に記すようなことが明らかになった。蒸着膜の成長様式については、主として薄膜原子ー基板原子間の結合エネルギ-Dfsと、薄膜原子ー薄膜原子間の結合エネルギ-Dffが支配要因で、Dfs>Dffのとき層状成長するFMモ-ド、Dfs<Dffのとき3次元状の核が基板に直接生成するVMモ-ド、数原子層が形成された後に3次元状の核が生成するSKモ-ドは、Dfs>Dffの条件に加えて、基板温度が高いことが必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)