Project/Area Number |
02254207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
直江 正彦 東京工業大学, 工学部, 教授 (40016465)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 茂樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (60180246)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
|
Keywords | 三元金属人工格子膜 / 対向タ-ゲット式スパッタ装置 / 磁性合金 / アルミニウム多層膜 / プラズマフリ-・スパッタ法 / 垂直磁化膜 |
Research Abstract |
まず高真空膜形成槽に我々が開発した極薄層でも連続状態で堆積できる対向タ-ゲット式スパッタ源を三つ取り付けた。それぞれに膜構成金属として当初計画していたCoとAl,さらにもう一つの予定のMnをCrとしてそれらの円板をタ-ゲットとしてセットし,基板上でこれらの三つの異なる金属を望みの順序で手動ながら厳密に厚さを制御しながら交互に堆積できる装置を設計し、製作した。対向タ-ゲット間のスペ-スにプラズマを完全に封じ込めるための永久磁石の形状・寸法・配置を改良し、コンパクトな真空膜形成槽内に三対のタ-ゲットが近接していても相互に影響を及ぼすことなく独立に放電制御をできるようにした。このような装置を用い,それぞれの膜のスパッタ速度,堆積時間,Arガス圧力、基板温度、各層の厚さを調整し、組合せ・堆積順序を変えながら、種々の積層構造のCo/Cr/Al多層膜を試料として作製した。これら試料膜に対して電子顕微鏡による膜面組織・膜切断面形態の観察,X線小角散乱法により人工格子の長周期構造の解析を行なった結果が界面の乱れがほとんどないことを確認できた。また試料膜の磁気的特性として、磁力計による飽和磁化・保磁力・残留磁化比・異方性等の磁気特性,トルクメ-タによる垂直磁気異方性定数,偏光効果測定系の極性力一回転角度などの測定を行ない、得られた結果と上記の作製条件の関連性を明らかにした。さらにCoーCr合金は良好な垂直磁化膜となりうることに注目して厚さ1000A^^°の層間に厚さ15^^°以上のAl層を挿入した多層膜は面内磁化となるが7〜8A^^°とAl層の厚さを調整すれば垂直磁気異方性は大幅に増大し、極性力一回転角度は0.2と4〜5倍に上昇することを見い出した。また結晶子寸法が小さくなるがC軸配向性が良くなりコラムなしで表面平担度が改善されたため、反射率も0.7と倍増して最高値に近くなりこの多層膜が光磁気デバイス用に有望であるとみなされた。
|