Project/Area Number |
02258204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川上 浩一 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70195048)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ヒ-トショック応答 / Tyトランスポゾン / アルギニンtRNA / 分子生物学 |
Research Abstract |
細胞が高温にさらされると特定の蛋白質群(ヒ-トショック蛋白質)の合成が誘導される。この現象はヒ-トショック応答と呼ばれ原核生物細胞から高等真核生物細胞にいたるまでひろく観察される。私は、酵母Saccharomyces cerevisiaeのヒ-トショック応答を制御する因子を以下のように遺伝学的な方法を用いて解明してきた。 1酵母Saccharomyces cerevisiae野生株から、酵母のレトロトランスポゾンであるTy elementにより遺伝子破壊されたために高温感受性を示すようになったhit変異株を4個分離した。 2.それらのうちの1つhitl変異株においてはTy elementの挿入により、第10番染色体にコ-ドされている分子量約74kDaのヒ-トショック蛋白質合成を制御するアルギニンのマイナ-コドンであるAGGを認識するtRNAと、酵母の高温での成育に必須な分子量約19kDaのzinc fingerモチ-フを有する蛋白質が欠失していることを明らかにした。 これらの結果は以下のことを示すものである。 1.tRNA遺伝子がヒ-トショック蛋白質合成に関わっていること。またヒ-トショック蛋白質合成が個別に制御されていること。 2.19kDaのzinc finger蛋白質が高温での成育に必須であり、ヒ-トショック後に他の遺伝子発現制御に関わっているらしい。
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