Project/Area Number |
02259203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
楠 進 東京大学, 医学部, 助手 (90195438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 厚郎 東京大学, 医学部, 医員
山田 広樹 東京大学, 医学部, 医員
清水 輝夫 東京大学, 医学部, 講師 (00107666)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 糖脂質 / ガングリオシド / 後根神経節 / モノクロ-ナル抗体 / 表面抗原 |
Research Abstract |
われわれは抗fucosyl GM1抗体によりヒト後根神経節の一部の小型神経細胞とそれをとりまくsatellite cellsが特異的に認識されることを報告したが、今回はフコ-ス含有糖鎖抗原を認識する別のプロ-プであるUEAー1レクチンを同時に用いてヒト末梢神経系の検索を行った。その結果UEAー1レクチンは抗fucosyl GM1抗体の認識するものと同じ小型神経細胞を認識し、それらの細胞は無髄線維を突起としてもつものであること、これらのプロ-プは交感神経節のニュ-ロンは全く認識しないことがわかった。現在さらに他のsubsetのヒト後根神経節ニュ-ロンを認識するモノクロ-ナル抗体の開発をすすめている。またウサギが同様の染色性を示すことがわかったので、ウサギを用いてdevelopmental changeの検討とこれらのプロ-プの認識する抗原物質の同定を行った。胎生25日には抗fucosyl GM1抗体により後根神経節はdiffuseに染色された。生後1カ月では一部の大型神経細胞に同抗体により染色されないものが出現し、生後6カ月では一部の小型神経細胞とそれをとりまくsatellite cellsに染色が限られた。一方UEAーレクチンは胎生25日の後根神経節は全く染色せず、生後1カ月および6カ月では一部の小型神経細胞を認識した。生後1カ月のウサギ後根神経節の脂質分画に、TLC免疫染色によりfucosyl GM1が検出され、抗fucosyl GM1抗体の認識する抗原物質はfucosyl GM1そのものであると考えられた。ウサギはヒト後根神経節におけるfucosylated glycoconjugatesの意義を検討するのに重要なモデルになると考えられる。一方抗SGPG抗体を用いてヒト後根神経節と交感神経節の化学的および免疫組識化学的検索を行い、SGPGが末梢ミエリンに局在することを確認し、ミエリンとaxolemmaの接着に関与する可能性を示唆した。さらにsensory dominant neuropathyの一例に伴うIgM M蛋白がシアル酸を認識することを見いだし、病態との関連を考察した。
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