Project/Area Number |
02259218
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
永田 豊 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 教授 (70084499)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 正人 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助手 (40097720)
|
Project Period (FY) |
1990 – 1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | GM_1ガングリオシド / αーシアル酸コレステロ-ル(αーSC) / アミノ酸輸送 / 膜輸送酵素(Na,KーATPase) / タンパク生合成( ^<14>Cーロイシン転入) |
Research Abstract |
今年度の研究成果は以下の通りである。(1)このGM_1ガングリオシドによって引き起こされた上頚部交感神経節(SCG)のAIB取り込みとNa,KーATPase活性抑制、ならびに迷走神経節状神経節(NG)アミノ酸取り込みと酵素活性の促進は、GM_1分子内糖鎖部分を隠蔽するコレラ毒素Bにより拮抗されることが示された。つまり、GM_1のこのような作用は、ガングリオシド分子内の糖鎖部分が関与して引き起こされたことが明らかになった。(2)シアル酸含有コレステロ-ル(αーシアル酸コレステロ-ル; αーSC)は、 SCGおよびNG両神経節でNa,KーATPase活性を著明に抑制し、AIB取り込みをも低下させたが、コレステロ-ル自体は膜酵素活性や膜輸送現象に全く影響を与えなかった。したがって、 αーSCのシアル酸部分がアミノ酸輸送に対して抑制的に働いていると推定された。(3)神経節内の酸不溶性分画への ^3Hーロイシンincorporationとして測定されるタンパク合成能は、SCGではGM_1が抑制的に作用した。この効果はコレラ毒素Bにより拮抗されたが、NGではGM_1は殆んど影響を与えなかった。一方コレステロ-ルま両神経節のタンパク生合成能を著明に抑制したが、シアル酸を含むαーSCはこの抑制をやや回復させた。このことは、ガングリオシドの糖鎖やαーSソのシアル酸部分は、神経節のタンパク生合成能に対して抑制的に作用することが示された。以上の実験成績から、GM_1ガングリオシドの糖鎖部分やαーSCのシアル酸部分が、神経節内ニュ-ロンの膜輸送酵素(Na,KーATPase)活性に修飾して、アミノ酸輸送を調節しており、さらに神経節内タンパク代謝に対して作用することが考えられた。GM_1やαーSCの神経細胞やシナプス伝達におよぼす作用について、さらに詳細に検討を進めたい。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)