Project/Area Number |
02260203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
安田 秀世 金沢大学, 薬学部, 助教授 (40111554)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | cdc2キナ-ゼ / 染色体凝縮 / 温度感受性変異株 / サイクリン |
Research Abstract |
cdc2キナ-ゼは哺乳類細胞において分裂期における染色体凝縮に重要な役割を果たしていると考えられている。今年度はこの染色体凝縮が高温でおこらないマウス温度感受性変異株tsFT210細胞の解析におこなった。この細胞は高温ではG2期の停止点をもち染色体凝縮がおこらなかった。cdc2キナ-ゼ活性を調べたところ、変異細胞の酵素は野生株の酵素に比べて温度感受性であった。そこでこの変異細胞のcdc2キナ-ゼcDNAをPCR法で増幅し、塩基配列を野生株のものと比較したところ開始コドンから905番目の塩基Cが変異細胞ではTに変化し、その結果アミノ酸のプロリンがセリンに変化していた。さらに野生株のcDNAを変異細胞に移入すると変異細胞の温度感受性が相補された。以上のことからこのtsFT210細胞はcdc2キナ-ゼが温度感受性であるためにG2期の高温で停止することが考えられ、cdc2キナ-ゼが分裂期における染色体凝縮に必須なものとの知見が得られた。さらにこのcdc2キナ-ゼ活性を制御している因子の検討をおこなった。分裂期でのcdc2キナ-ゼの活性化は燐酸化チロシン基の脱燐酸化によると考えられた。さらにcdc2キナ-ゼと結合するサイクリン蛋白質がこの酵素活性に影響を与えていると考えられ、結合するサイクリンの種類によってcdc2キナ-ゼを分離したところサイクリンA結合体とさいクリンB結達体でH1ヒストンに対する親和性が大きく違っていることが確認された。この基質に対する親和性の変化が細胞内におけるcdc2キナ-ゼの基質の変化に対応している可能性が高いと思われた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)