バレイショ塊茎における炭素・窒素化合物の集積機構の生理・遺伝的解析
Project/Area Number |
02261203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大崎 満 北海道大学, 農学部, 助手 (60168903)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | クロロプラスト / ミトコンドリア / 制限酵素断片長解析 / 制限酵素地図 / デンプン / パタチン / 遊離アミノ酸 / 組織培養 |
Research Abstract |
1.塊茎数型の農林1号と塊茎重型のコナフブキを正逆交雑したところ塊茎肥大能は核遺伝子のみならず細胞質因子によっても支配されている側面が認められた。そこで細胞質器官であるクロロプラストとミトコンドリアからDNAを単離し、制限酵素(BamHI、EcoRI,HindIII)による切断片長を電気泳動により解析した。クロロプラストDNAの3酵素による断片長は両品種間で差が認められず、ミトコンドリアDNAはBamHI、EcoRI酵素による断片では両品種間に差が認められないが、HimdIII酵素による断片では両品種間で差が認められた。そこで、現在、両品種についてミトコンドリアDNAを4種の制限酵素(SmaI、PstI、PvuII、XhoI)で完全分解し、制限酵素断片地図を作成中である。 2.塊茎肥大能の遺伝子型を大まかに分類する目的で、自家受粉種子と男爵いもとの交配種子について85品種・系統を得られた。来年度これら種子を用いて、塊茎肥大能について分類する。一方、85品種・系統の塊茎よりミトコンドリアDNAを抽出し、制限酵素で分解し、電気泳動で断片長のパタ-ンを解析・分類中である。 3.282品種・系統とdihaploidの塊茎について、デンプン、窒素、パタチン、遊離アミノ酸類の集積量を調査した。デンプン価は5.2〜22、窒素含有率は1.0〜2.6、パタチンーN含有率は0.2〜1.2、遊離アミノ酸類ーN含有率は0.1〜1.1の範囲であり、これらの物質集積に関与する遺伝的特性が著しく異なっていた。 4.黄化徒長茎切片培養法により塊茎形成・肥大能を解析した。培地組成中、スクロ-ス濃度や窒素濃度・形態(NH_4ーN、NO_3ーN、各種アミノ酸類ーN)を変えて培養したところ、塊茎形成と塊茎肥大は異なった機構により制抑されていると考えられた。また、品種間差は畑の結果と同じとなり、塊茎形成・肥大は塊茎の特性そのものによる所が大きかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)