Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
<ヒマ種子の登熟期における脂肪の蓄積と脂質転移タンパク質の関係>___ー ヒマ芽生えから多種類の脂質をオルガネラ間で輸送するはたらきのある非特異性脂質転移タンパク質(nsLTP)が見出されたが,このタンパク質は脂肪酸およびアシルCoAと結合し,したがって,脂質の分解または合成の代謝においてアシルCoA移送する可能性が考えられた。ヒマのnsLTPは芽生えばかりでなく,登熟種子においても合成され,合成量は前者の約2倍に達した。しかも,nsLTPの合成量のピ-クは脂肪蓄積のそれに先行した。このことから,nsLTPが登熟種子における脂肪の合成代謝に関与する可能性が強く示唆された。 <ヒマ種子の脂肪体タンパク質>___ー 脂肪種子の細胞は脂肪を脂肪体に蓄積する。このオルガネラは軍層のリン脂質膜によりかこまれており,膜内にこのオルガネラ特有のタンパク質を含む。このタンパク質を脂肪体タンパク質(FBP)という。ヒマ種子のFBPをSDSー電気泳動法により調べると,主として,13KDおよび60KDの2種からなり,アブラナ,トウモロコシ,ハウチロマメ等の多くの種子に共通して存在する20KDーFBPは微量しか見出されなかった。また,ヒマの13KDーFBPはトウモロコシFBPのL_3(Huang31988)と電気泳動的に一致したが,後者の抗体はヒマの13KDーFBPと反応せず,両者は異なる構造のタンパク質であることがわかった。
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