発がんプロモ-ションにおけるシグナル伝達と遺伝子発現の解析
Project/Area Number |
02262207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒木 登志夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90006073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 有 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70228427)
許 南浩 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70173573)
野瀬 清 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70012747)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
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Keywords | Cキナ-ゼ / カルシウム非依存性Cキナ-ゼ / 発がんプロモ-ション / 発がんプロモ-タ- / 皮膚 / ケラチノサイト / リン酸化標的タンパク / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
本研究では、多段階発がんのメカニズムを発がんプロモ-ション期とプログレッション期に焦点をしぼり、次の3つの研究目標のもとに研究を進めた。 1.皮膚での発現しているCキナ-ゼ分子種の同定: マウス皮膚nPKCηを分離した。nPKCηはカルシウム結合領域であるC2領域を欠き、C1(システイン・リッチ・レピ-トを含む調節領域)とC3(活性領域)からなるカルシウム非依存性Cキナ-ゼ(nPKC)の構造をもっていた。nPKCηは他のCキナ-ゼ分子種と異なり、肺と皮膚に強く発現していた。マウスCキナ-ゼの各分子種を新たに分離し、マウス皮膚で発現しているCキナ-ゼを系統的に検索した結果、nPKCηが皮膚の主要な分子種であることが判明した。 2.マウス皮膚のCキナ-ゼ標的タンパク質の同定: マウス皮膚および培養ケラチノサイトではp80、p70、p40、p34、p28の5種のタンパクがCキナ-ゼの標的タンパクである このうち、p70が核基質の一つ、ラミンBであることを同定した。ラミンBは酸性度の異なる二つのスポットB1、B2に分れるが、Cキナ-ゼでリン酸化されるのはB2であった。 3.発がんプロモ-ションに伴う遺伝子発現の変化: 発がんプロモ-タ-は各種の遺伝子の発現を誘導する。パピロ-マがんでは、そのうち、TPAによって遅れて誘導される二次反応性が恒常的に発現していた。Cキナ-ゼ遺伝子の中では、nPKCσががんで2倍高い発現がみられた。皮膚特異的Cキナ-ゼnPKCηの発現には変化がなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)