Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Research Abstract |
移植されたFBLー3腫瘍を排除した同系マウスの脾細胞をインタ-ロイキンILー2と不活化した腫瘍細胞抗原の存在下でMLTC培養を行い腫瘍抗原特異的T細胞を増殖させた後,次の3つの方法を用いてT細胞クロ-ンを選択し、TCRの構造解析を試みた。(1)單クロ-ン抗体法:CTLクロ-ンNo.8に対して作製された單クロ-ン抗体N9ー127は、FBLー3特異的CTLクロ-ン総数396のうち,44の細胞傷害活性を阻害した。No.8はcDNA解析の結果,Vα_IJα_<II2ー2>CαとVβ_<10>Dβ_<2,1>Jβ_<2,7>Cβ_2からなるTCRを発現していることが明らかになった。44クロ-ンについてN9ー127抗体による細胞傷害活性阻害テストを行った結果,低濃度の抗体で阻害されるもの(No.8型)と,高濃度の抗体を要するもの(B5ー10型)とがほぼ同数存在した。塩基配列をアミノ酸配列に翻訳すると,いずれもβ鎖の1残基以外はα,β両鎖とも全く同じ配列を示した。異なるβ鎖の1残基はDβーJβ結合部CDR3に存在し、No.8型ではグリシンをB5ー10型ではアスパラギン酸を示した。(2)サザン解析法:22匹の担癌マウスよりそれぞれMLTC細胞を調整し,Jβ1,Jβ2をプロ-ブとしてサザン解析を行ったところ,MLTCー1,ー14,ー15の3種が鮮明なJβ2の再配列バンドを示した。MLTCー14由来のクロ-ンSB14ー11についてcDNA解析を行ない,発現されているTCRとしてVα11Jα2B4CαとVβ14Dβ_<2,1>Jβ_<2,1>Cβ_2を固定した。(3)FACS解析法:單一のMLTC細胞について表面抗原をFACSによって解析したところ,CD8^+92%,CD4^+6%,Vα_3^+68%,Vβ_3^+36%の結果をえた。このMLTC細胞より23種のT細胞クロ-ンを分離したところ,15種がVα_3^+であり,そのうち8種はVα_3^+Vβ_3^+であった。
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