Project/Area Number |
02263207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
登田 隆 京都大学, 理学部, 助手 (50197894)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 分裂酵母 / APー1様因子 / 転写因子 / Cキナ-ゼ / ロイシンジッパ- / 染色体 / DNA結合タンパク質 / T7ープロモ-タ- |
Research Abstract |
分裂酵母pap^<1+>遺伝子は、7残基ごとにロイシンが5回繰り返す典型的なロイシンジッパ-構造をもつタンパク質である。しかもロイシンリピ-トの直前には塩基性アミノ酸(リジン、アルギニン)に富む領域が存在し構造的にホニュウ類のjun,fosといった転写因子に酷似している。pap^<1+>は元来高発現により、Cキナ-ゼ阻害剤スタウロスポリンに対し耐性を付与する遺伝子として単離された。コ-ディング領域の約80%をT7プロモ-タ-下につなぎ、大腸菌で融合タンパク質を発現させた。そのpap^<1+>融合タンパク質を用いた実験から以下のことが明らかになった。 1)ゲルシフト法により、pap^<1+>タンパク質がAPー1配列(TGACTC/AA)に効率よく結合すること。 2)DNAaseIフットプリント法により、SV40プロモ-タ-のAPー1部位にpap^<1+>タンパク質が確かに結合すること。 3)溶液中で二量体を形成していること。 以上のことから、pap^<1+>が分裂酵母のAPー1因子であることが証明された。 さらに既知の分裂酵母遺伝子の塩基配列をコンピュ-タ-検索した結果、プロモ-タ-部位に完全なAPー1配列(TGACTAA)をもつ遺伝子を発現した。この遺伝子は25kdのタンパク質をコ-ド(p25)し、染色体構造に異常をきたすcrml変異細胞中で異常蓄積するタンパクとして同定されていた。p25の特異的抗体、及びNovthern法による解析から、p25の発現がpap^<1+>に完全に依存していることが明らかになった。すなわち、 a)pap^<1+>を高発現している細胞では、p25の量も数倍上昇していた。 b)pap^<1ー>欠損細胞では、p25はほとんど検出できなかった。 以上のことから、p25はpap^<1+>転写因子のタ-ゲット遺伝子の1つであることが示された。
|