Project/Area Number |
02301057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
考古学(含先史学)
|
Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
所 理喜夫 (1991) 駒沢大学, 文学部, 教授 (30052418)
倉田 芳郎 (1990) 駒沢大学, 文学部, 教授 (00052407)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂沢 方尚 駒沢大学, 文学部, 講師 (00052530)
西田 宏子 根津美術館, 学芸課長
仲野 泰裕 愛知県陶磁資料館, 学芸員
黒田 安雄 愛知学院大学, 文学部, 助教授 (30037006)
大橋 康二 九州陶磁文化館, 学芸員
広岡 公夫 富山大学, 理学部, 教授 (30029467)
所 理喜夫 駒沢大学, 文学部, 教授 (30052418)
|
Project Period (FY) |
1990 – 1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥11,300,000 (Direct Cost: ¥11,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥9,300,000 (Direct Cost: ¥9,300,000)
|
Keywords | 肥前磁器編年 / 鍋島藩窯業史 / 磁器製法の伝来 |
Research Abstract |
平成3年度は、平成2年度に発掘調査した佐賀県有田町南川原所在の窯「窯ノ辻窯」出土資料の水洗・注記・接合の作業,実測・写真撮影・測量図等の室内作業を実施した。また、有田町に赴いて、文献の収集と整理,中国磁器・瀬戸磁器との比較のための資料収集と研究,物原出土遺物の再検討,墓碑調査を実施した。 「窯ノ辻窯」は17世紀から19世紀の間、4〜5回の操業をしており、窯内外の土層の把握が難しく、多量に出土した遺物の時期決定には、長い時間苦慮したが、未だ決定できない遺物も多くある。出土遺物の時期決定は、2世紀に渡る間断の無い操業を続けた窯は実例が少ないため、近世肥前磁器の編年研究上、重要な意味を持つことになる。有田町内における他の発掘調査の結果・今回の研究における文献資料調査の結果等と合せ考え、慎重な成果を出すことが必要と思われる。 本年度、物原出土資料の研究の結果、これまで「鍋島藩窯が有田岩谷川内から寛文年間に南川原に移ったらしい」という推測を、出土遺物の面から確証へと結びつけることができた。さらに、本年度、資料収集をした藩窯関連資料を分析することによって、本窯「窯ノ辻窯」が鍋島藩窯であったことを実証できると考える。 本研究において、解明したい点のひとつに、窯操業開始時期が挙げられるが、本研究分担者間で表し合われていた時期よりは、少し早い時期であろう、という掘り下げにとどまってしまった。あと少しの研究時間が必要であるが、本研究におして資料を提供することにより、我々もそして若い研究者達へも、今後の課題の材料となり得る題材を残せたと思える。
|