Project/Area Number |
02304036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
辻 守康 杏林大学, 医学部, 教授 (90033951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 勤 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (00051847)
松本 慶藏 (松本 慶蔵) 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (40004767)
木原 疆 (木原 彊) 川崎医科大学, 医学部, 教授 (20068969)
小林 昭夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 名誉教授 (20056477)
高田 季久 大阪市立大学, 医学部, 名誉教授 (10046815)
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Project Period (FY) |
1990 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥24,900,000 (Direct Cost: ¥24,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥19,400,000 (Direct Cost: ¥19,400,000)
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Keywords | 蠕虫性疾患 / 原虫性疾患 / 精製抗原 / ウェスタンブロット法 / イムノブロット法 / 民接蛍光抗体法 / ELISA法 / 血清疫学調査 / 血清診断 / 間接蛍光抗体法 / 交叉反応 / 沈降反応 |
Research Abstract |
本年度蠕虫症が疑われ臨床から依頼された症例の中で蠕虫抗原による血清反応で陽性を呈したのは490例中144例(29.4%)であり,特に眼科から依頼された犬蛔虫に対する検査では105例中45例(42.9%)が陽性であった。海外旅行者からはマンソン住血吸虫,ビルハルツ住血吸虫および包虫陽性者が見いだされている。人多包虫症の血清反応を検討した結果,粗抗原によるELISAと原頭節抽出抗原を用いたウエスタンブロッティング(WB)の組合せが抗体検索に有用であることが判明した。肝蛭症では初期の虫卵検出率は低く,これまでにも70症例中4例が肝癌,胆管癌として肝部分切除が行われており,血清診断の意義は大きい,有鉤嚢虫の嚢胞液の特異的な抗原性はpI5.40-5.50の広い範囲に等電点を持つ一種の糖蛋白様の抗原物質に存在することが明かとなった。マンソン孤虫はプレロセルコイドより抽出した粗抗原がELISAで特異性,感受性とも良好であった。赤痢アメーバ症ではフェノール抽出により除蛋白した多糖・核酸分画(PHEX抗原)と沈隆反応に関与する主要蛋白抗原を部分精製した抗原(CRAR抗原)を検討した結果,抗PHEX抗体は急性期反応の指標であり,抗CRAR抗体は発症抑止状態の指標として治癒期抗体と判断することが適当と思われた。クリプトスポリジウム症ではオーシスト排出のみられる感染初期は間接蛍光抗体法で陰性であったが、オーシストが陰転する感染40日後から抗体価が上昇した。マラリアの非流行地であるわが国では原虫確認が困難な症例が多いため血清診断が重要であり,海外の調査では低流行地および中等度流行地で過去のマラリア流行を血清反応から推定し得ること並びに一定地域内で発生した突然性流行を把握することも可能であることが確認された。カリニ肺炎の循環抗原は87例中36例(41.4%)が陽性であった。
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