雲仙火山眉山の地学的・土質工学的環境の基礎的調査研究
Project/Area Number |
02306028
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加茂 幸介 京都大学, 防災研究所, 教授 (70025328)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸井 英明 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 助教授 (10219545)
古谷 尊彦 千葉大学, 教養部, 教授 (80027242)
岩尾 雄四郎 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80039289)
井澤 英二 九州大学, 工学部, 教授 (50037751)
太田 一也 九州大学, 理学部, 教授 (10037202)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Keywords | 地学 / 土質工学 / 火山活動 / 山体崩壊 / 土石流 / 泥流 / 年代決定 / ハザ-ドマップ |
Research Abstract |
(1)眉山の急峻部6km^2の地域について詳細な土地傾度分布図を作成し、有感地震に対する土地安定性を検討した。辺長・GPS測量により西斜面と地溝帯の変動を3ケ月に渡り調査したが、有為な変動は起こっていないことが判明した。(2)火山性温泉の生成系列と今回の普賢岳活動に伴うの震源の移動の関係を考察した。また、眉山西麓の温泉水中の炭酸ガス濃度が約10%増加してきている。(3)東西に走る活断層分布図を作成した。新たに発見された活断層があり、眉山の下部に古眉山(仮称)とみられる地層がみられ、資料の年代測定から約17万年前の生成であることがわっかた。(4)眉山溶岩の熱水変質は認められなかったが、七面山山腹の一部に過去の噴気活動の痕跡がある。土壌ガスについては地溝帯内外で差が認められた。(5)対象地域の地形指標、土地利用状況、地質、弾性波速度測定(測定可能な地点を約60カ所)等を各メッシュ毎に求め、対象地域を原地性、異地性(崩壊物質&堆積物)地域に分類し、数量化II類による判別分析し判別関数を求め、安定性の評価した。(6)渓床堆積砂の物理試験、力学試験を系統的に実施した。また、比較のため、南九州一円に分布するシラスに対しても一連の室内試験を行い、眉山構成土の脆弱性はその顕著な正のダイレタンシ-によるせん断応力下での吸水膨張に起因することを明らかにした。(7)過去の崩壊履歴・土石流の発生履歴・現地踏査・空中写真・地形図の解析に基づいて眉山周辺地域の地形分類を行った。それによって崩壊土砂の分布状況、土石流堆積物の分布状況、さらに主要な渓流の荒廃状況、新旧扇状地の分布状況等を簡明に判読可能で、崩壊並びに土石流の危険度評価のための基礎資料となる。(8)不安定斜面並びに不安定堆積物の分布状況を調査した。大規模な崩壊発生の可能性について崩壊危険度を、土石流発生の可能性について発生の可能性並びに流動の範囲を力学的に評価した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)