有機超薄膜評価用の超解像光走査トンネル顕微鏡の開発と近視野電磁場解析法の確立
Project/Area Number |
02452084
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理計測・光学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大津 元一 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (70114858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺町 康昌 職業訓練大学校, 情報工学科, 教授
中川 賢一 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (90217670)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
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Keywords | 波動光学 / ファイバ / 共振器 / 半導体レ-ザ / 分解能 |
Research Abstract |
近視野での波動光学の解析を行った結果、測定感度、及び横、縦分解能が互いに、相関を持ち、ショット雑音限界では横分解能は10nm、縦分解能は1nmという優れた値が得られることが判明した。これにより近視野電磁場解析の基礎を確立することが出来た。 ファイバ・ピックアップの先鋭化をフッ酸溶液により行う方法を見いだし、先端曲率半径80nm以下のものをつくることが出来た。また、電子ビ-ム蒸着法によりクロム、金薄膜を先端に均一蒸着することができた。微小開口は放電法、衝突法で作成することができ、開口径20nm以下のファイバ・ピックアップの作成法を確立した。 光源としての半導体レ-ザの高コヒ-レント化に成功し、スペクトル線幅7Hz、を得た。また、参照用の共振器の共振周波数を掃引することによりこのレ-ザの波長を精密に5nmの範囲にわたり掃引した。 光走査トンネル顕微鏡のシステムを製作した。分解能を評価するために厚さ15nmのSiO_2薄膜、さらに複眼光メモリ-の表面形状を測定した結果、横分解能20nm以内、縦分解能1nmが得られた。これは有機超薄膜中の微小開口、リン脂質、などの形状測定には十分な性能であり、有機超薄膜評価用の優れたシステムであることを確認した。 さらに高分解能の光走査トンネル顕微鏡を新たに提案した。これは端面に微小開口を持ったファブリ・ペロ-共振器をプロ-ブとし、その共振周波数の微小シフト量を測定する方法を採用している。つまり、これは反射共振型と呼ぶべきものである。これによる横、縦分解能のショット雑音限界はそれぞれ1nm,0.1nm以内であることが判明した。 また、これらのプロ-ブを用い、原子の動きの操作、さらに単原子の結晶成長の可能性を提案した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)