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¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Research Abstract |
(1)充分剛性の高い軸の両端をころがり軸受で支えた軸・軸受系振動試験装置を試作し,軸を軸方向および半径方向に加振して,軸および軸受からなる振動系の伝達関数を測定し,各方向に対する軸受の剛性および減衰係数を実験的に定めた.また,これらに及ぼす軸受の種別,予荷重の影響を明らかにした.軸受としては単列深みぞ玉軸受,アンギュラコンタクト形玉軸受,円錐ころ軸受を用いた.また,軸受からケ-スへの振動伝達に関して軸受けのモ-メント剛性が重要であることを確認し,これが円錐ころ軸受ではとくに大きいことを,定量的に明らかにした.さらに薄肉歯車箱を想定し,軸受ハウジングを両端固定の板材(側板)で支えた実験装置を用いて,軸をラジアル加振するときの軸から側板への伝達関数を測定し,側板の板厚,軸受けの種別による軸から側板への振動伝達を明らかにした.結果の詳細については発表論文(4,5)を参照. (2)すでに試作の完了している一段歯車装置全系に対する振動解析モデルを構成した.まず,装置を構成する各要素のモデル化を行いそれらの固有値解析の結果を実験値と比較,検討した.軸受のモデル化では(1)での研究結果が用いられた.この結果を用いて部分構造合成法(BBA)により歯車のかみあい点からみた歯車箱各部への伝達関数を求め,歯車対で生じる振動荷重を入力とした歯車箱の振動応答を計算して実測値と比較検討した結果,両者はおおむねよく一致し,モデル化が正しいことが確認された.その詳細については発表論文(1,2,3,6)を参照.
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