Budget Amount *help |
¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
Fiscal Year 1991: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1990: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Research Abstract |
体細胞雑種の作出に用いる親植物の青枯病並びにネコブセンチュウ抵抗性やナス,トマトとの接ぎ木植物の生産力についての研究が進展し,本研究目的にかなう細胞融合は,片親にナスやトマトを用いるよりもS.sisymbriifoliumを用い,S.integrifolium ,S.torvum,S.toxicariumなどとの組合せが望ましいことが明らかとなった. S.toxicariumとS.integrifoliumでは,実生の葉肉組織からプロトプラストを得て,カルス形成を誘導できる培地と培養条件を明らかにできた.S.toxicariumでは小植物再生にも成功したが,再現性の高い培養条件の確立に手間取っている.一方,S.sisymbriifoliumについては,葯組織のカルスからプロトプラストを得て,小植物の再生を試みている.同時に,電気細胞融合装置を用い,これらのプロトプラスト間の細胞融合を行い,小植物再生の条件を細かく検討しているが,現状ではコロニ-の形成までで,体細胞雑種植物は得られていない. S.integrifolium x S.melongena複二倍体の自殖後代の形態調査並びにアイソザイム分析から,複二倍体では減数分裂時に染色体の異親対合が高頻度に生じて染色体の再配列を招き,後代分離が著しくなることを確かめた.このことからナス近縁野生種の体細胞雑種は,たとえ高稔性のものが得られても純系化に手間取ることが示唆される。しかし,本研究が目指す体細胞雑種の親植物は,マイクロプロパゲ-ション法で大量増殖できることが確かめられており,得られる雑種も同法の適用で,容易にクロ-ン増殖できるものと思われる.
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