Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
切畑 光統 大阪府立大学, 農学部, 講師 (60128767)
上田 悦範 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (50081550)
稲本 勝彦 大阪府立大学, 農学部, 助手 (50223235)
福住 久代 大阪府立大学, 農学部, 助手 (10081548)
土入 元章 (土井 元章) 大阪府立大学, 農学部, 講師 (40164090)
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Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
バラ切花の生理特性を把握するための実験を行い、以下のような成果を得た。 1.切花を異なる光条件下で保持し,水分状態を測定した.花弁の水ポテンシャルは,輸送,調整後にはー10barにまで低下していたが,水にいけるとー2barにまで回復した.連続照明下では,その後およそ24時間の周期変動を繰り返しながら水ポテンシャルが低下していった.一方,暗黒下では振幅の小さい変動を示し,3日目までは水ポテンシャルが増加した.12時間日長下では,光周期に同調して明期中央で吸水,蒸散速度が最大に達し,水ポテンシャルが最低となる振幅の大きい24時間周期の変動(サーカディアンリズム)を繰り返しながら,切花の水分状態が徐々に悪化した. 2.バラ切花の老化にともなう花弁及び葉中の糖含量の変化を調べた.切花の花弁中にはショ糖,ブドウ糖,果糖,キシロースが検出され,このうち果糖が花弁の展開にともなって増加し,3日目には新鮮重あたり0.7%にまで達したが,その後花弁の老化とともに急激に低下していった. 3.前年度までの実験でバラ切花の品質保持に有効なことが明かとなった0.3mM 8ーhydroxiquinoline sulfate(8-HQS)+silver thiosulfate(STS)+0.05Mソルビトール溶液により前処理を行うと,花弁中には当初0.25%程度のソルビトールが取り込まれ,その後徐々に減少していった.また,無処理区でみられたような果糖濃度の急激な増加と減少はみられず,長期にわたって比較的高い濃度で維持された.他方,前処理により,切花の蒸散,吸水が抑えられ,長期にわたって花弁および葉の水ポテンシャルが高く維持された.
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