Project/Area Number |
02454161
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
町並 陸生 東京大学, 医学部・医学科, 教授 (30010052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 剛 東京大学, 医学部, 助手 (40223002)
仁木 利郎 東京大学, 医学部, 助手
菊地 文史 東京大学, 医学部, 助手
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,900,000)
Fiscal Year 1990: ¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,900,000)
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Keywords | 軟骨肉腫 / 核DNA量 / 染色体分析 / 組織計測 / フロ-サイトメトリ- / モノクロ-ナル抗体 / 定型及び非定型骨肉腫 / 組織学的悪性度 |
Research Abstract |
1.分化型骨腫瘍の代表的な病変である軟骨肉腫2例について酵素処理法と短期培養法を併用し、Q染色法により染色体分析を行った。第1例では染色体数のモ-ドは52で、21細胞の核型を分析した結果、17細胞(81%)に#6と#12染色体の相互転座、t(6;12)(q21;q13)を認めた。また、数の異常として、#7,#8,#11,#17,#19,#21のトリソミ-が高頻度に観察された。第2例では、染色体数のモ-ドは46で、14細胞を分析した結果、8細胞(57%)に相互転座、t(12;19)(q13;q13)を認めた。このように2例ともに12q13を切断点とする相互転座が認められ、これは骨原発の軟骨肉腫の発生、増殖に関連した異常である可能性が示唆される。 2.軟骨肉腫については、その組織学的悪性度と組織計測及びフロ-サイトメトリ-による核DNA量との相関を検討した。軟骨肉腫25例、内軟骨腫9例、軟骨芽細胞型骨肉腫2例について、細胞密度、核面積、二核細胞、核分裂像の組織計測を行った。核面積と二核細胞が軟骨性腫瘍の良悪性の鑑別に有用であり、核分裂像は骨肉腫の形成した軟骨の指標となること、また核DNA量は良悪性の鑑別には必ずしも役立たないことが明らかとなった。 3.ヒト骨肉腫組織の抽出物を抗原としてモノクロ-ナル抗体(8E4)を作製し、その免疫組織化学的有用性を検討した。この抗体は、骨肉腫では腫瘍細胞と腫瘍性類骨に、軟骨肉腫では腫瘍細胞に陽性所見が得られたが、その後の生化学的検索により、このモノクロ-ナル抗体はアルブミンに対する抗体であることが判明した。 4.骨腫瘍の組織学的悪性度並びに定型および非定型骨肉腫に関する文献的検討を行い、現時点での問題点を明らかにした。
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