Budget Amount *help |
¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Research Abstract |
1.経皮挿入型の脱血,送血カニュ-レの開発: セルジンガ-法を用いて大腿動脈,静脈から穿刺,挿入する送血,脱血カニュ-レが国内,国外のメ-カ-から相次いで市販された。動物やヒトに実際に使用し,それらのカニュ-レの性能をテストすると同時に,メ-カ-と共同で本研究に適するように改良を重ねている。 2.移動容易なポ-タブル心肺装置の開発: バイオポンプコントロ-ラ,小型模型肺,小型熱交換器,バッテリ-,酸素ボンベ,酸素ブレンダ-,点滴スタンド,モニタ-台,記録台,道具入れなどを搭載した移動容易なポ-タブル心肺バイパス装置を作成した。 3.緊急心肺バイパスの有用性を示す動物実験: 雑種成犬27頭を使用し,15分間心肺機能を停止させたあと,心肺バイパスを運用し,蘇生過程での局所脳血流,脳波心拍出量,血液ガス,血糖,乳酸などの推移を観察する一方,outcome studyを行い神経学的機能を評価した。心肺バイパスを開始すると,いまだ心拍再開ならぬうちから局所脳血流の回復,安定をみた。6頭のoutcome studyでは,起き上がり,吠え,ミルクを摂取できるまで回復し,心肺脳蘇生法としての有用性が証明された。 4.緊急心肺バイパスの臨床応用: 予定心臓手術患者を対象にカニュ-レ挿入法,人工心肺セットアップの習練に努めている。適当な症例に遭遇すれば,いつでも運用できる段階にある。 5.脳虚血後昏睡患者の脳機能評価: 心停止蘇生後の患者を対象に各種誘発電位を用いた検査を行い,予後との関連をみている。なかでも誘発脳波が機能診断予後診断に最も適していることがわかった。現在,自律神経系の回復度を客観的に捉えることを試みている。
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