Project/Area Number |
02556023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林産学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡村 圭造 京都大学, 農学部, 教授 (50026506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都宮 孝彦 日本化学機械製造(株), 技術開発研究室, 課長
東 順一 京都大学, 農学部, 助教授 (80115782)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥10,100,000 (Direct Cost: ¥10,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥10,100,000 (Direct Cost: ¥10,100,000)
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Keywords | レ-ザ- / 木材多糖 / 連続的液化 / 液化システム / レ-ザ-を用いた液化 |
Research Abstract |
セルロ-ス、グルコマンナン、βー1,3ーグルカン及び澱分に炭酸ガスレ-ザ-を連続的に照射し、溶融した成分と気化した成分との重量を測定した。その結果、水可溶成分量の照射エネルギ-依存性はβー1,3ーグルカンを除いて類似したシグモイド曲線を描くことがわかった。βー1,3ーグルカンでは20J/cm^2以下の低エネルギ-密度の場合にのみ水可溶成分量に最大値が認められたが、その他の条件下ではエネルギ-密度が上昇するに伴い水可溶成分量は単調に減少した。セルロ-スの場合においては、水可溶成分量は13.7J/cm^2のエネルギ-密度で87msec照射した時に最高(照射物中の約40%)となった。気化成分中にはメタン、エタン等の炭化水素類の他、レボグルコサン等の揮発性の糖が含まれていた。一方、水可溶性の成分中には、いずれの多糖においても還元性の末端が1,6ーアンヒドロリングを形成したアンヒドロオリゴマ-が大量に含まれていることがわかった。次に、これらのオリゴマ-を単離してグリコシダ-ゼの基質として用いたところ、還元性を有さないため酵素活性の測定に有益であることが実証された。また、1,6ーアンヒドロリングは酵素と基質との親和性を妨げる作用があることもわかった。さらに、セルロ-スについてレ-ザ-光の作用を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、レ-ザ-光の作用はセルロ-スの表面(150〜190μmの厚さ)に限定されており、水で洗浄することにより溶融物は除去され、厚さ1〜5μmの多孔性の層が残ることがわかった。最後に、照射時の含水率を変化させたところ、アンヒドロオリゴマ-の調製には水がない方が好ましく、水分含量が高くなるに従って加水分解が進行し、グルコ-スやセロオリゴマ-等の還元性のオリゴマ-が生成してくることがわかった。以上の結果から、木材多糖は炭酸ガスレ-ザ-の照射により効率よく連続的に液化され、その最適化をはかることができた。
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