分子生物学的手法を用いて腎症候性出血熱の診断法及びワクチン開発
Project/Area Number |
02557025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山西 弘一 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10029811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 厳 (財)阪大微生物病研究会, 部長
伊勢川 裕二 大阪大学微生物病研究所, 助手 (20184583)
吉田 巌 (財)阪大微生物病研究会, 部長
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Project Period (FY) |
1990 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥14,200,000 (Direct Cost: ¥14,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 1990: ¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
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Keywords | 組み換えワクチン / Mセグメント / タンパク質発現 / Lセグメント / RNA依存RNAポリメラーゼ / HFRS / PCR / ハンタウイルス |
Research Abstract |
本年度は組み換えワクチン作製に際しての基礎的データを得るためにワクチニアウイルスと動物細胞の発現ベクターを用いてMセグメントの培養細胞での発現を行った。更にハンタウイルスの性質を明らかにするためにB1株のLセグメントの塩基配列も明らかにした。まずワクチニアウイルスの発現系としてPAK10にMセグメントの全コーディング領域を組み込み、TK^-細胞に挿入し、ワクチニアウイルスを感染後、組み換えワクチニアウイルスのクローニングを行った。得られた組み換え体のG1やG2タンパク質のいずれの発現も認められなかった。次にかなり強力な発現ベクターpEF-BOSを用いて同じMセグメントの全コーディング領域をVeroE6中で発現させた時、ウイルス感染時と損色のない量のG1とG2タンパク質の発現が認められた。ウイルスのタンパク質が細胞毒性を示すためか、一時的な発現はできるが安定的な発現を示す細胞を得ることはできなかった。既に報告したようにハンタウイルスの持続感染細胞の中にはLセグメントの発現のみが認められるものがある。又、LセグメントはRNA依存のRNAポリメラーゼをコードしていると予測されている。そこでこのLタンパク質の発現もしくは活性を抑制することによりHFRSの治療効果が得られる可能性がある。従ってまずLタンパク質の性質を明らかにするための塩基配列を明らかにした。B1株のLセグメントは6533塩基からなり、2151アミノ酸の1本鎖のポリペプチドをコードしていた。このペプチドのほぼ中央にRNAポリメラーゼのモチーフが認められ、さらにN末近くにCAP結合タンパク質のモチーフが認められた。このことからインフルエンザウイルスと同様のメカニズムでmRNAを合成している可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)