Project/Area Number |
02610122
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
秦 政春 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (20117047)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 教師のストレス / 教師の学校不適応 / 教師の職場不適応 / 教師集団の人間関係 / 教師集団の荒廃 / 授業妨害 / 器物破損 / 教師に対するいやがらせ行為 |
Research Abstract |
教師の学校(職場)不適応という問題に関して、教師のストレス状況が極めて深刻であることが明らかになった。ストレスがとてもたまっている、ないしはすこしたまっているという小学校教師はほぼ74%、中学校教師でも69%を数える。そして、その結果イライラする、情緒不安定、気分がすぐれない、足どりが重い、なにもかも投げだしたい、さらには過食や食欲不振、寝つきが悪い、泣きたい、大声をだしたい、暴力的である、というさまざまな症状が生じている。 こうした、ストレスの背景としては、多忙、教師集団の人間関係、子どもの問題行動、管理職の力量、自分自身の力量、子どもの保護者との関係といった原因がみられる。なかでも、多忙という問題は、半数をはるかにこえる教師が、これにストレスを感じると回答している。また、教師集団の人間関係に関しては、現在それぞれの学校における教師集団が、かなり荒廃しているという事実が明らかになった。また、子どもの問題行動については、最近になって、授業妨害、器物破損といった行為に加えて、教師に直接的にむけられるいやがらせ行為が増加傾向にある。以上のような結果を総合すると、現在の教師は累積的なストレス状況におかれているといっても過言ではない。 そして、こうした教師のストレス状況は、教育実践や子どもたちに対して確実に影響をおよぼしている。ストレスによって、必要以上に子どもを叱ってしまう、子どもの扱いにムラがでてしまう、いいかげんな授業をしてしまう、子どもとの対話がなくなってしまう、といったことでは、全体の4割から6割の教師にこんなことがあるという。さらに、子どもにあたってしまう、体罰をしてしまう、学校(授業)を休んでしまう、ほかに教師にあたってしまう、というようなことでも、その割合はけっして低いわけではない。ストレスの影響は相当大きいことがわかる。
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