教職の専門性の形成過程についての研究ー私立大学出身者の場合ー
Project/Area Number |
02610127
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
松平 信久 立教大学, 文学部, 教授 (70097228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 清蔵 立教大学, 文学部, 助教授 (00208985)
中野 光 中央大学, 文学部, 教授 (90100453)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 教職の専門性 / 教師の力量形成 |
Research Abstract |
本研究では、全国中学校・高等学校の教師の約7割を占める私立大学出身の教師を対象に、教師の実践にかかわる専門的力量として、どのような内容が重要であるのかを実践者の経験を通して明らかにすることを目的として調査研究を行った。具体的対象としては、立教大学の教職課程を修了した中学校の教師500名を対象にアンケ-ト調査を実施した。すでに、小学校教師を対象として実施した調査の項目を土台として、これに中学校教師の特殊性を勘案して50項目の質問を用意し調査を行った。その結果、192通(回答率約40%)の回答を得ることができた。集計と分析には、コンピュ-タ-を利用して数量的処理をした上で、先行研究の結果との比較を試みつつ、社会学、教育史、教育方法などの観点から中学校教師の力量形成週程の特質を抽出することに努めた.結果の概要について以下に記す。(1)力量形成過程の中で、教師自身の被教育体験、特に小中高時代に出会った教師からの影響が大きいことがこの調査でも明らかにされた。(2)教職に対する志望を高め、実践活動への意欲を喚起する上で、教育実習の経験が持つ意味は非常に大きい。(3)多くの回答者が、教職生活全般を通じて様々な困難やゆきづまりを経験している。現今の中学校における重要な課題である学級経営、生徒指導、校内暴力やいじめなどへの対応、それと並んで、生徒の学力差、学習意欲の減退などの状況に対応した教科指導を進める力などが実践遂行上の力量として重視されていることが確認された.(4)これらの力量観や力量形成上の主要な要因は、先行研究の知見と大筋においては一致する.ただし、中学校特有の問題への対応教師の世代の相違による教養観や具体的対応の相異、時代的変化による教育観、教職社会の変化などについては、今後、さらに分析検討を進めていきたいと考えている.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)