Project/Area Number |
02610147
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
佐藤 宗諄 奈良女子大学, 文学部, 教授 (30024946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 博子 奈良女子大学, 文学部, 助手 (20216013)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1990: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 古代末期国衙 / 国府 / 府中 |
Research Abstract |
本研究課題は、律令制的な中央集権制における地域支配の核としての国府から、中世的な国衙への転換の具体的なあり方を検討し、その歴史的意義を明らかにするため、古代末期の国衙の構造の分析の基礎的作業を行なうところにあった。現在までのところ、予算上などの制約から、以下のような実績をあげるにとどまっている。 1.古代末期の史料のうち、『中右記』・『玉葉』などの日記類、および『将門記』・『今昔物語集』など文学作品、さらには『朝野群載』などの史書にみられる国府関連の史料収集。これらの史料からは国府が「館」を中心とした比較的小規模な施設であるらしいことが推測されたが、詳しい検討は今後の課題である。 2.下野・佐渡・伯耆・周防・土佐の国衙関連遺跡および備後・安芸の郡衙や古代寺院遺跡の発掘調査報告書を収集するとともに、備後・讃岐などではそれらの実地踏査を行なった。 3.国府の置かれた地域が、その後「府中」という地名として現在まで残っていることは周知のことであるが、もとよりすべての地域において見られるものではなく、問題はその要因の解明でなければならない。今年度は備後・讃岐および佐渡へ実地踏査した。とくに佐渡では小字名として残っていることがしられ、かなり小規模な地名にも注目する必要があることが判明した。その調査も今後の課題である。 4.国衙の機能を知るうえで、諸国一二宮制・総社の成立の問題および国分二寺が、その宗教的な要素として重要である。丹後・讃岐・備後・佐渡・相模などの地域でこれらの実地踏査も行なったが、国衙との関連性や機能などを分析するには、なお類例を集める必要がある。 5.木簡学会公開研究会に出席、東国出土の木簡を中心とする文字資料の検討を行なった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)