Project/Area Number |
02620003
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fundamental law
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
伊藤 護也 広島大学, 総合科学部, 教授 (80034594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 祥郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (50034567)
富井 利安 広島大学, 総合科学部, 教授 (40006466)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 地域振興 / リゾ-ト法 / 民間活力 / 規制緩和 / 前川レポ-ト / 四全総 / ゴルフ場 / 農地法 |
Research Abstract |
1.過疎脱却、地域の振興を標榜するリゾ-ト法であるが、そこには地域経済・社会の自立的活性化の論理は認めにくい、かえって地方の中央への従属を深めるだけに終わる危険性すら指摘できる。 2.「土地の規制問題がクリアできれば、リゾ-ト開発は8割がた進捗したのと同じ」といわれるが、この法律は、長期滞在型大型リゾ-ト地域の整備の手法として、民間事業者の能力の活用および「規制緩和」の強調、要するに民活規制緩和路線を採る。税制・融資等での各種優遇措置および土地利用規制法会との調整がそれである。とくに法社会学的検討の対象となったのは後者の土地利用規制の緩和の問題である。(1)農地転用の規制緩和(89年改正転用許可基準)、(2)林地開発許可制度・保安林制度の規制緩和、とくに森林保健機能増進特別措置法(89年12月)は保安林制度を形骸化させるおそれが多分にある、(3)港湾水域の利用規制の緩和、海洋・沿岸域の土地的利用促進のための規制緩和は他の利用関係との調整という困難な問題をかかえることになる、(4)自然公園における利用規制の緩和は「保護と利用」の利用に重点がおかれたことを示す。 3.ゴルフ場をめぐっては、乱開発と環境汚染の問題があり、具体的とは、森林伐採による自然環境・景観・生態系の破壊、保水力喪失による水源の枯渇・汚染あるいは土砂移動・土砂崩れ・水害等の災害招来、農薬・化学肥料散布による地下水・下流域の水汚染、その漁業への影響、ゴルファ-・従業員への影響なでが指摘できる。 4.以上のほか、リゾ-ト開発が人口減少など過疎化を進行させているケ-スがあること、過疎化が極度に海刻なところではリゾ-ト開発の条件が全くないこと、リゾ-ト開発が自治体財政を圧迫しかねないこと、海の交通安全に困難が生じていることなどの知見をえた。
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