Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 浩司 東北大学, 理学部, 助手 (30208483)
齋藤 睦 東北大学, 理学部, 助手 (70215565)
清水 勇二 東北大学, 理学部, 助手 (80187468)
石田 正典 東北大学, 理学部, 助教授 (30124548)
小田 忠雄 東北大学, 理学部, 教授 (60022555)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
代数群の大域的指標を統制する偏微分方程式系として,HarishーChandro方程式系というホロノミ-系があり,ここ数年来その構造を研究してきた。本年度は,これとは異なる動機で成立したものであるが共通の側面をもつ青本・Gelfand型のホロノミ-系について幾分かの成果を得た。 青本・Gelfandのホロノミ-系は,本来Gauss以来長い間研究されてきた超幾何型微分方程式(函数)の一般化(多変数化)を目ろんだもので,いくつかの定式化があるが末だその全貌は明らかではない。 まず,このホロノミ-型微分方程式系は,代数群がベクトル空間に線型作用しているとき構成されるわけであるが,特に変換群がト-ラスであって相似変換を含むとき“一般超幾何型"と呼ばれている。この場合このホロノミ-系のフ-リエ変換を考えると,そのサポ-トは有限個の軌道からなり,かつ斉次的である。さらにD加群的考察によって,このホロノミ-系は群の(無限小)指標に関して“捩れ同変"(新しい概念)であることが判明した。このことを手がかりにすると,このフ-リエ変換されたホロノミ-系は確定特異点型(Fuchs型)であることが証明される。従って,斉次性によって,元の青本・Gelfand型のホロノミ-系(一般超幾何型も確定特異点型であることが結論される。 この定理は,今後この方程式系を考察・応用する場合欠かせない基礎事実となるであろう。 その他,この方程式系の特性多様体の構造について,ト-リック多様体の側面からの幾何学的・組合せ論的研究が,小田・石田らによってなされている。
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