Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 克哉 名古屋大学, 教養部, 教授 (20023632)
横井 英夫 名古屋大学, 教養部, 教授 (50023560)
谷川 好男 名古屋大学, 理学部, 講師 (50109261)
北岡 良之 名古屋大学, 理学部, 教授 (40022686)
森川 寿 名古屋大学, 理学部, 教授 (00022509)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
研究は当初の目的を十分に達成することができた。新しく得られた知見のうち主要なものは,研究代表者によって得られた保型形式と無限次行列との関係である。1915年頃ヒルベルトとポリヤはリ-マンのゼ-タ関数の零点はある種の作用素の固有値によって解釈されるのではないかという想像を述べたといわれる。作用素と無限次行列は同じようなものであるから,彼等はリ-マンのゼ-タ関数の特性が,何らかの形で無限次行列に反映しているのではないかという感触を表明したともいえる。しかし実際には彼等自身によって書かれた文献があるわけではなく,またその後その方向における具体的な進展もほとんどなく,多少関連があると見なし得るものとして,保型形式と不変作用素や表現論を結合させた理論が近年比較的活発な一分野をなしている程度であった。本研究では,保型形式のフ-リエ係数を成分とする無限次ベクトルが,ある種の特殊関数の値によって作られた無限次行列の零化ベクトルの形ですべて得られることを示し,同様の方法がリ-マンのゼ-タ関数の零点を求めるためにも有効であることを示したもので,上記ヒルベルトーポリヤの発想に全く新しい具体化の道を与えたものである。数論的関数の解析表示という問題は,非常に広大なものであるが,本研究はフ-リエ係数を数論的関数と見た場合について,相当な進展をもたらしたということができる。なお,分担者らはそれぞれの専門分野において,リストにあげられたような研究結果を得た。それらは,主として,2次形式,保型形式,および代数体に関するものであるが,いずれも本研究の結果を更に一般化するために,重要な情報を与えるものである。
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