Project/Area Number |
02640095
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
田村 英男 茨城大学, 理学部, 教授 (30022734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
初瀬 弘平 茨城大学, 理学部, 助教授 (10007552)
中村 芳昭 茨城大学, 理学部, 助教授 (40007555)
松田 隆輝 茨城大学, 理学部, 教授 (10006934)
岡本 茂 茨城大学, 理学部, 教授 (20034704)
荷見 守助 茨城大学, 理学部, 教授 (60007549)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 多体系シュレ-ディンガ-作用素 / スペクトル散乱理論 / 漸近的完全性 / 波動作用素 / Efimov効果 / 散乱全断面積 / 準古典解析 |
Research Abstract |
近年、多体系シュレ-ディンガ-作用素のスペクトル散乱理論の研究は急速な進歩を遂げた。例えば、交換子法を呼ばれる新しい方法を開発され、散乱問題の定常理論で重要な役割を果たす極限吸収の原理が証明された。さらに、Enss法と呼ばれるシュレ-ディンガ-方程式の解の性質を相空間上で解析する方法が開発され、散乱理論における基本的問題のひとつである波動作用素の漸近的完全性の問題がSigalーSofferによって解決への道が切り開かれた。SigalーSofferによる完全性の証明は物理的直観に基づく美しい証明であるが、その議論の細部は難解かつ複雑であった。この全め、証明の平易化への努力や別証を与える試みが現在でも精力的に続けられている。シュレ-ディンガ-作用素のスペクトル理論は数理物理学上重要な問題であるばかりでなく、数学の他分野とも深く関係し、現在活発に研究されている分野のひとつである。 本研究では次の3点のついて研究がなされた。 1.多体系波動作用素の漸近的完全性の証明。上で述べたSigalーSofferの仕事を理解し、深く解析する試みから、新しい別証を与えることができた。 2.3体系Efimov効果の数学的証明。3体系シュレ-デンガ-作用素のスペクトル問題において最も興味ある問題のひとつであるEfimov効果について変分法に基づく数学的証明を与えることができた。 3.3体系散乱全断面積の準古典解析。漸近的完全性のひとつの応用として、散乱問題における基本的量のひとつである散乱全断面積の準古典極限における挙動を深く解析した。 上記の結果は論文として近く発表される予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)