Project/Area Number |
02640122
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
相沢 貞一 神戸大学, 理学部, 教授 (20030760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 武 神戸大学, 理学部, 教授 (00022682)
内田 素夫 神戸大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (10221805)
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
高山 信毅 神戸大学, 理学部, 助手 (30188099)
山田 直記 神戸大学, 理学部, 講師 (50030789)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 完全非線形楕円型偏微分方程式 / 粘性解 / 特異摂動 / 微積分方程式 |
Research Abstract |
本研究課題は、退化型を含む非線形2階楕円型偏微分方程式の弱解(粘性解)の研究を目的としている。以下、本研究の成果について述べる。 1.研究代表者は、全空間における完全非線形退化楕円型偏微分方程式u+F(u))=f(x)を考察し、解の増大次数が2次以下の場合のM.G.CrandallーP.L.Lionsの結果(1990)を深化させ、解の増大次数が任意の多項式次数の場合でも、適当な制限条件の下で、粘性解の存在と一意性とが証明できることを見い出した。この結果は、さらに、非線形項Fがもっと一般な未知関数uの匂配ベクトルを含むような場合にも拡張できる。これらの成果は、再検討の上、論文としてまとめ、学術雑誌に投稿する予定である。 2.山田は、未知関数の匂配ベクトルに制限条件をもつような完全非線形楕円型偏微分方程式 max{-Σ^xΔu_ε+u_ε-f,1Du_ε1ーg}=0 のディリクレ条件0を満たす解u_εが、Σ→0のとき、方程式 max{u_o-f,1Du_o1-g}=0 の対応する解u_oに収束する収束次数を粘性解の方法を適用して考察した。従来の特異摂動の研究では、極限関数u_oは既知関数であったが、この研究ではu_oが微分方程式の解であることに特色がある。 3.山田は、そのモデルとする作用素が、区分的に決定的な確率過程の生成作用素として実現されるような微積分方程式を考察し、従来の制限条件よりも弱い制限の下で、粘性解の存在と一意性とを証明した。 4.高野は、パンルヴェ微分方程式の不確定型特異点の近傍における一般解の構成を正準変換による簡約化によって行い、パンルヴェ方程式の解析的研究を著しく深化させた。
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