Project/Area Number |
02640163
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
俣野 博 東京大学, 理学部, 助教授 (40126165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 克則 東京大学, 理学部, 助手 (00176538)
小谷 真一 東京大学, 理学部, 教授 (10025463)
松本 幸夫 東京大学, 理学部, 教授 (20011637)
落合 卓四郎 東京大学, 理学部, 教授 (90028241)
増田 久弥 東京大学, 理学部, 教授 (10090523)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 非線形偏微分方程式 / 応用解析 / 非線形解析 / 力学系の理論 / 無限次元力学系 / 解の爆発 / 特異点 / 拡散方程式 |
Research Abstract |
1.ある種の非線形拡散方程式の解は有限時間で消滅する(ある時刻以後は恒等的にゼロになる)ことが知られている。本研究では、以前知られていなかった、消滅時刻付近での解の詳しい挙動を解析することに成功した。この方程式は、例えばプラズマ中の熱の伝播(輻射のため熱エネルギ-は急速に失なわれる)や、多孔性媒質中の拡散現象(ただし蒸発等により総質量は急速に減少するような系)のモデルとして現れる。本研究で明らかにしたのは、解が消滅する際に、解の台(解が正の値をとる領域のこと;この外では解はゼロ)の各連結成分が収縮して、1点に縮まるという事実である(論文Finiteーpoint extinction and continuity of interfaces in a nonlinear diffusion equation with strong absorption)。これは、以前に行なわれていた数値実験でも結果がはっきりせず、結論がでていなかった。ただしこの研究の成果は空間1次元の場合に限られ、多次元の場合は今後の課題として残っている。上記の研究には、研究分担者の増田、岩崎(解析学)との討議が大いに役立った。また、拡散現象に対する確率論の立場からの示唆を小谷から受け、非常に参考になった。 2.非線形楕円型方程式の特異解の分類に大きな進展を見た(論文Singular solutions of a nonlinear elliptic equation and an infinite dimensional dynamical system)。これは量子力学におけるト-マス・フェルミ理論に現れるのと同種の方程式である。解析学の問題を、無限次元力学系の観点から定式化しなおし、解析学と幾何学の手法を併用することによって、大域的な研究を行ない得た。これに関し、分担者の落合、松本(幾何学)との研究討議が、解析学の問題に幾何学的視点を導入する上で非常に役立った。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)