ボロメ-タ-・ペアによる超高感度赤外線検出システムの開発
Project/Area Number |
02640202
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 紳司 名古屋大学, 理学部, 助手 (60192598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 秀雄 名古屋大学, 理学部, 助手 (30219464)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ボロメ-タ- / ペア・ボロメ-タ- / サブミリ波検出器 / サブミリ波天文学 / 赤外線天文学 |
Research Abstract |
超高感度ボロメ-タ-・ペアによる検出方式を開発するにあたり、大きく分かれて2つの重要な開発要素があった。1つは、諸特性の良くそろったボロメ-タ-・ペアを比較的再現性のある方法で製作すること。もう1つは、衛星塔載可能な程度の比較的簡単な回路構成により、高精度かつ安定度の高い読み出し回路を開発することであった。 ボロメ-タ-・ペアの製作に関しては、特に温度検出素子であるゲルマニウム・チップの極低温下での温度係数,インピ-ダンスの絶対値,検出器の浮遊容量なでが、2つのボロメ-タ-間で数パ-セント以内にマッチしていることが必要となる。本研究では、ゲルマニウム素子の製作法から、切り出し、エッチング、およびボロメ-タ-電極の実装方法に至るまで、従来の方法を改善し、より再現性の良いマッチングテクニックを開発した。その結果、すべてのパラメ-タ-が数パ-セント以内でマッチしたボロメ-タ-・ペアを6組製作することができた。これらは、たとえば、動作温度による信号レベルのゆらぎをペアにしない場合の1/600程度に抑えることができる優れた特性を持っている。 読み出し回路においても、各回路素子の特に低周波安定性,温度安定性を中心に、詳細な特性試験を行い、その最適化を進めた。 その結果として、ACバイアスを用い,10mHzまで3nVl√<HZ>という、従来方式の検出回路では考えられない様な、低ノイズを超低周波で実現する方式を作り出すことができた。 これら2つの要素を組み合わせることにより、0.3K動作で検出限界N.E.Pが2×10^<ー17>W√<HZ>という。従来方式のものより10倍も感度の高い超高感度検出システムを開発することに成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
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