光合成モデル系及び化学修飾光合成反応中心のフェムト秒・ピコ秒分光
Project/Area Number |
02640345
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
又賀 昇 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (30029368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 繁 基礎生物学研究所, 助教授 (40108634)
坂田 祥光 大阪大学産業科学研究所, 助教授 (60029874)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 光合成モデル / 光誘起電荷分離 / 自由エネルギ-ギャップ / 再配置エネルギ- / 多段階電子移動 / 電荷シフト反応 / 長寿命電荷分離状態 |
Research Abstract |
光合成反応中心における超高速、高効率の光誘起電荷分離のメカニズムを理解するためには、反応中心モデル系や一般の有機クロモフォア間の電子移動の場合のエネルギ-ギャップ依存性や相互作用の強さ、媒体の極性の影響を明らかにし、その機構を解明しておく必要があり、それについてさらに詳しい研究を行い、相互作用がある程度以上強くなると電子供与体グル-プ(D)ー受容体グル-プ(A)間の非局在化相互作用を小さくして電荷分離を促進する立体構造の変化が必要になり反応はかえっておそくなる場合がある、また電子移動状態からの逆電子移動失活は、一般に相互作用の弱い場合に比べて速くなり、また、電子移動状態と基底状態のエネルギ-ギャップが小さくなる程速くなり超高速失活をすることが明らかになった。従って、DーA間の電子的相互作用は適当な強さに保つ必要がある。また、電荷分離過程は高速で起り、逆電子移動過程はおそくなるように、電子移動の自由エネルギ-ギャップー△G°と溶媒の再配置エネルギ-λを調節する必要がありポルフィリン(P)乃至亜鉛ポルフィリン(ZnP)を種々のAと剛性スペ-サ-(S)でつないだ系を種々の極性の溶媒中でピコ秒分光によって調べ、必要な条件を明らかにした。また、光合成系にみられるような非常に長寿命の電荷分離状態を実現するためには、多段階の電子移動(電荷分離に続く電荷シフト反応)過程を効率よく実現することが必要であり、それについても、(ZnP)ダイマ-に(ZnP)モノマ-をつなぎ、さらに、Aとしてピロメリトイミド(Im)をつないだ(ZnP)_2ーSー(ZnP)ーS'ー(Im)系で測定を行い、速い電荷分離とそれに続く2.5μsの非常に長寿命の状態であることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)