強磁性的挙動を示す高分子の磁気的キャラクタリゼ-ション
Project/Area Number |
02640353
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
手木 芳男 大阪市立大学, 理学部, 助手 (00180068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 道也 群馬工専, 工業化学科, 助手 (40168951)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1990: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 磁性高分子 / ESR / ENDOR / 磁化率 / スピングラス / SQUID / スピンクラスタ- / 強磁性 |
Research Abstract |
本研究では、最近注目を集めている磁性高分子の磁式秩序状態ならびにそのスピン源となるラジカルサイトの講造の解明を目的として主として磁式共鳴法(ESR,ENDOR法)および超伝道磁気量子渉計(SQUID)を用いた測定を行いこれらの磁性高分子の磁式的キャラクタリゼ-ションを行った。系といて、ピレンやベンゼン環を骨格とした脱水素縮合多核芳香族高分子(COPNA)をえらんだ。種々の反応条件等の達いにより磁気ヒスラリシスを示す場合と示さない場合が存在した。磁式ヒステリンスを示す高分子においては、ESRスペクトルにおいてg〜2より低磁場側に幅広い特異な信号がみられた。この信号は試料を低温にするにしたがって低磁場側へとシフトしていく現象が確認された。そこでこの信号の強度ならびにg〜2領域からのシフトの大きさと、磁化測定の大きさから見積ったスピン濃度との相関を調べたところスピン濃度が高い程シフト量が大きいという相関が室温においては顕著にみられたが、低温にするにしたがってシフト量の差は縮まる傾向にあった。SQUIDによる磁化測定の結果は.いずれの磁性高分子においても1000G以下の低い外部磁場下においては磁化率が温度丁に対して一定になる傾向があった。またこの強磁性的挙動の傾向と先に述べた特異なESRスペクトルの強度との間には明確な相関がみられた。またg〜2符近に現われる常磁性スピンサイトに由来すると考えられるESR信号をモニタ-してENDOR測定を行うことにより、ラジカルサイトの構造を推定した。スペクトルシミュレ-ションに際して計上したインテリジェントモデムを用いて分子科学研究所の大型計算機を利用した。尚、残念ながら今日は、光脱水素反応等による強磁性的挙動の割御が当初予定していた程うまく行なえなかった為、異なるスピン濃度を持った多数の試料の側定と、それらの挙動を詳細に調べてスピンクラズタ-の大きさを決定する所まではいたらなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)