Project/Area Number |
02640429
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
天然物有機化学
|
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
佐藤 憲一 神奈川大学, 工学部・応用化学科, 助教授 (40114871)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1990: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | テトロドトキシン / フグ毒 / 分枝サイクリト-ル / オルソエステル / グアニジン化 / 分枝ニトロサイクリト-ル / キラル合成 / 分枝ヘキソ-セン |
Research Abstract |
グルコ-スの不斉炭素を有効利用するテトロドトキシン(フグ毒)の全合成について昨年度にひき続き研究を進めた。合成にあたっては昨年度と同様次の二つの方法、すなわちI.分枝ニトロサイクリト-ル中間体を経由する方法、II.分枝へキサノン中間体を経由する方法について合成研究を進めた。計画に従って、(1)まず昨年度合成法が確立された重要中間体の大量合成を行なった。(2)オルソエステル部分の構築にあたり、立体障害を逆に利用することにより、カルボニル基に同時に官能基すなわち、ホルミル基とアジド基を同時に同一炭素に立体選択的に導入する新しい方法を開発した。ホルミル基は更に増炭することによりオルソエステル部分の構築が可能である。またアジド基は還元により要易にアミノ基に変換できた。(3)このまったく新しい増炭法(同時に二つの官能基を立体選択的に導入する方法)について更に検討を加え、アジド基以外にクロル、水素、水酸基を有しかつホルミル等価基を有する分枝化合物が同一中間体(クロロスピロエポキシ誘導体)から収率よく得られることを明らかにした。本手法はフグ毒全合成の重要ステップをクリア-したばかりでなく、種々の天然分枝化合物合成に利用できることを、いくつかの分枝糖を合成することにより証明した。(4)グアニジン化は昨年度の検討で従来法が良い結果を与えなかったので、この点を重点的に検討した。現在、アミノ基のグアニジン化をほぼ定量的に進める条件を開発するに至った。本法は今後グアニジン化の最も有効な手法となるものと考えられる。現在残っている問題としてグアニジン基の保護があるが解決できそうである。キラルなフグ毒合成に関しては最も進んだ結果を得ているものと思われる。最終化合物の構造はNMR.High MSによってその構造を確認している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)