シミュレ-ションによる海水中の微量元素の溶存状態に及ぼす生物過程の影響の評価
Project/Area Number |
02640445
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分析・地球化学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中山 英一郎 京都大学, 理学部, 助手 (50108982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 雅人 京都大学, 教養部, 助教授 (10179179)
寺崎 誠 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (20111586)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 生物活動 / 酸素酸元素 / クロム / ヨウ素 / セレン / 酸化還元反応 / 有機態 / クロロフィルa |
Research Abstract |
海水中において、クロム、ヨウ素、セレン等は原子価状態の異なる化学種あるいは有機物と結合した状態(有機態)として存在することが知られているが、その酸化還元の機構や有機態形成の過程については、一部バクテリアや植物プランクトン等の生物活動が関与していることが知られているだけで、いまだ十分に解明されていない。三陸沖暖水塊において、クロム、ヨウ素、セレンの同時観測を行なった結果、クロムでは6価から3価への還元が、又セレンでは4価から有機態への変換が光合成過程において非常に顕著に起っていることがクロロフィルaの鉛直分布とそれぞれの化学種に相関があることから明らかとなった。又ヨウ素については従来から、ヨウ素酸からヨウ化物イオンへの還元が硝酸還元細菌の呼吸作用と関連していることが明らかにされており、日本海構などでは細菌が利用しやすい新鮮な有機物とヨウ化物イオンの相関が見られたが、暖水塊においては、クロロフィルaとの相関が見られず、冬期の冷却による海水の鉛直混合によって深度500mまで均一に分布するようになったヨウ化物イオンが観測を行なった9月まで増減することなくそのまま存在しており、ヨウ素酸イオンからヨウ化物イオンへの還元反応も又その逆の酸化反応も非常に遅い反応であることが解った。シミュレ-ション実験を行うために高知県室戸岬沖の表面水を採取して、クロムの化学種の時間変化を検討した結果、日照に伴うクロロフィルaの増加に2時間程遅れて6価クロムの減少が見られ、海洋における6価クロムの還元が光合成過程に伴って起る非常に速い反応であることが明らかとなった。ヨウ素とセレンについては準備の都合により観測できなかったが、観測の機会を得て引き続き検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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