Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
1。時間分解円偏光発光(TRCPL)分光法のシステム設計として,従来の位相検波方式にかわる光子計数方式でのCPL分光を試みた.この場合,PAR社に代るSRー320フォトンカウンタ-を別途予算で購入し,ボックスカ-機能によるゲ-トをかけたCPL信号の測定をアナログ信号として取り出すことに成功した、しかしマイクロコンピュ-タ-(APPL,E.II)へのGPーIBによるデ-タ-の取り込みの計画は不成功であり,現在TRーCPLは完成していない。これは現在の制御コンピュタ-(Apple II GS)が8ビットの6502CPUからなり,ソフトがすべて機械語で書かれているため,その解読と新しいソフトの開発には,かなり優れたソフトプログラマ-が必要とするのに,現在のスタッフが対応できなかったからである。今後の方向としては2台のGPーIB I/Fによるとりこみを進める必要がある, 2。ラセミ錯体として Tb(III)(dpa)_3 錯体等をとり,従来の位相検波方式での測定を試みたところ,365uw光励起の円偏光により,そのCPLスペクトルの生成を確認できた、しかし,さらに感度を上げるのは,ロックインアンプでは無理であり,上記1の完成が待たれる。そこで実験としては,ピユ秒でのPC法分光を進めている。 3。研究はそれ故,単結晶RE(III)(UDA)_3 錯体のCPLスペクトルの基礎研究へ発展させ,77Kでの鋭いCPL遷移をはじめて見いだし,これとTb(III)(edds)錯体との比較より,遷移の選択性を確立できた。また従来と同じく,Rh(III)(en)_3=Cr(III)での光学活性錯体にラセミCr(III)錯体をド-プした系でのCPLの誘起効果の出現の観測にも成功している。CPLと磁気円偏光(MCPL)とは互いに相補性がある。そこでラセミの各種フタロシアニン錯体のMCD/MCPLを測定し,励起状態の縮重が失われる事実を明らかにし,CPLーTRの新技科を示せた。
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