Project/Area Number |
02640531
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理学
|
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
田坂 昌生 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (90179680)
|
Project Period (FY) |
1990
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 細胞性粘菌 / 細胞分化 / 遺伝子発現 / 転写因子 / 細胞内信号伝達系 |
Research Abstract |
細胞性粘菌の細胞は集合して組織を形成すると、2種類の細胞(予定柄・予定胞子細胞)に分化する。我々は、予定胞子細胞の分化にともなって特異的に転写を開始する2つの遺伝子(Dp87とSp96)の転写調節機構を調べているが、本研究で次のことが明らかになった。 1、Dp87のDNA5'上流域に転写調節に関与するシス領域が存在するが、そこに塩基配列特意的に結合する核内因子とSp96とDNA5'上流域に存在するシス領域に結合する因子が同じ因子である可能性がゲルシフト法を用いた実験から示唆された。さらにそれぞれの結合領域を同定する実験からこの因子はACACCCという塩基配列を認識する可能性が示唆され、これが他のいくつかの予定胞子細胞で特異的に発現する遺伝子の転写調節領域にも存在することが明らかになった。 2、組織を分散するとこれらの遺伝子の転写は直ちに停止し既に存在していたmRNAは速やかに壊れていく。しかし、細胞外からcAMAを与えると細胞表面のcAMPレセプタ-を介して刺激が細胞内に伝わり転写が再開しmRNAも再び蓄積する。この過程で上記の核内因子がどの様な挙動を示すかをゲルシフト法で調べたところ転写状態に関係なく因子は存在し特異的にDNAに結合しうることが解った。 3、いかなる細胞内信号伝達系を介して細胞外cAMPは転写の調節やmRNAの安定化を行なうのかを、種々のcAMPアナログや細胞分化に影響する薬剤、細胞内信号伝達系の阻害剤を用いて調べた。その結果、細胞表面のcAMPレセプタ-を介した刺激は、細胞のアデニレ-トシクラ-ゼを活性化し細胞内cAMP濃度を上昇さすことでmRNAを安定化することが明らかになった。一方、同じ刺激が細胞内Caイオンを増やすことで転写を引き起こすことも示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)