Project/Area Number |
02640621
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
鉱物学(含岩石・鉱床学)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
井上 厚行 千葉大学, 教養部, 助教授 (30150270)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | イライト / スメクタイト混合層鉱物 / オストワルト成長 / カリウムーアルゴン年代 / 粒度分布 |
Research Abstract |
スメクタイトーイライト変換反応はすでに続成作用・熱水変質作用の熱史解析に広く応用されているが、定量的で予言力のある応用研究例はない。このことはその反応のメカニズムやカイネティックスの理解が不十分であることに因っている。メカニズムに関して我々はすでにOstwald Nipeningの重要性を指摘している。本研究では上の考えに基づいてスメクタイトーイライト反応全体のメカニズムのより深い理解を目指すと共に,結晶成長論の観点から変換反応のカイネティックスを組み立てることを試みた。本研究では,第一に青森県上比鉱山周辺の熱水変質帯の地貭学・鉱物学的調査によってイライト/スメクタイト(I/S)混合層鉱物を含む変質鉱物全体の時間的・空間的発達様式を明らかにした。これらの成果はいくつかの学会誌へ投稿・印刷中である。第二にI/S混合層鉱物・イライトについて水と・磁気分離を行い,極力純化した試料を用いKーAr年代測定・粉末X線回折によるラインプロフィル解析・電子顕微鏡による粒子形態・粒度分布の測定を行った。その結果、上北鉱山からのスメクタイト成分層の割合が12%から0%の範囲のI/S混合鉱物では6〜8×10^<ー6>%/yearという速度で生成時期が0%sイライトから順に若くなっていくことが明らかになった。今後Ostwald ripeningを制約条件とした変換反応モデルの理論的構築を進めていく。さらに上比鉱山から試料ではイライトのポリタイプ変化が認められ,それに伴って粒子形態も顕著に変化する。現在これらの試料について電子顕微鏡を用いた粒子表面のマイクロトポグラフ・積層様式・化学成分の変化の測定を進めておりデ-タが集まりつつある。これらの研究を通じてイライト生成メカニズムの本質的理解が得られるものと信じる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)