Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Research Abstract |
本研究では,金属,セラミックスなどの溶融素材を微粒化して数十ミクロン程度の微粉を製造することを目的とし,(1)要求される粒径や粒度分布を満足すること,(2)各種素材の粉末化に汎用であること,(3)多量生産に適する方式であることを条件にして,基礎実験と低融点溶融セラミックスの微粒化を行った.すなわち,従来の気流アトマイズ法の欠点である広い粒度分布を改善するため,溶融素材への気流衝突方法をノズルに近い形に変え,負圧を利用して供給するようにした膜状素材を一次,二次高速空気で微粒化するようにした. 始めは水を用いて実験し,ノズル形状と寸法,一次二次空気量割合,空気ノズルの位置などの影響を調べ,微粒化量や噴霧性能を求めてこの方法の有用性を確かめた.さらにノズルの改変を行った結果,空気流量によって水流量が変わる欠点があるが,平均粒径20ミクロン程度の噴霧を生成できることが確認されたので,次の段階に入り,ソ-ダガラスを溶融して微粒化するバッチ式実験炉を以下の条件で試作した. (1)一回に微粒化するガラス量は500gとする. (2)炉は最高800℃まで電気加熱し,炉の加圧と気流が作る負圧によって溶融ガラスをノズルに送る. (3)溶融ガラスの液面を一定の高さに保つように制御する. (4)一次,二次空気量を独立に任意に変化させる. 次いで試作実験炉について液面制御,温度コントロ-ル,供給ガラスの流量などをチェックする予備実験を行い,微粒化によってガラス粉末が得られることを確認した. 本年度の研究はここまでで終了したが,試作した実験炉はまだ改良が必要であり,生成粉末粒子の性状も満足するものではないので,今後も実験を継続する予定である.
|