Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究では,自由界面における物質伝達あるいは熱伝達は液相の界面近傍の渦の挙動の影響を強く受けるが,その渦は気相からの剪断力により励起されると考え,自由界面近傍の渦構造と界面剪断応力との関係に焦点を絞り,流れ場の可視化を行ないながらその考えの妥当性を検証した.流体としては水蒸気/サブク-ル水系を用いる予定であったが,透過式レ-ザ-ホログラフィ-実時間干渉法による可視化の容易さから,空気/加熱水系を用いた.液相速度は層流範囲に維持し,気相速度を変化させることによって界面剪断力を変化させ,界面近傍の渦の挙動を観察した.また,空気/水・断熱系で液相が乱流の時,ホットフィルム流速計を用いて界面近傍の乱流特性を測定した.これらの実験により下記の知見を得た. 1.気液界面近傍の可視化実験から,気相流速を上げることにより界面剪断力を増加させ界面波を発生させると,界面近傍の乱れは急激に増大し,かつ液深部まで乱れが浸透し,界面を通しての運動量伝達,熱伝達が促進されることが判明した. 2.気液界面近傍の乱れ速度の測定値を4象限法で整理すると,壁面におけるバ-スティングに似た特性が現れ,自由界面においても界面剪断力が増大するとバ-スティングに似た現象が現われることが示唆された.また,局所分散を考慮する条件付き平均法(VITA法)による整理から,下壁面で発生したバ-スティングが界面へ到達していることも観測された. 3.以上から,界面における熱・物質移動には,(1)界面波の効果,(2)界面で発生するバ-スティングの影響,(3)下壁面で発生したバ-スティングの界面への到達などを考慮しなければならないことが明らかになった.
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