ナノ秒パルスによる沿面放電の分光学的・気体力学的研究
Project/Area Number |
02650208
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学
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Research Institution | College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
藤岡 伸宏 産業技術短期大学, 電気工学科, 助教授 (10031105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大垣 定彦 産業技術短期大学, 電気工学科, 教授 (10082398)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ナノ秒パルス沿面放電 / 多チャンネル分光 / 発光スペクトル / バンドスペクトル / 線スペクトル / 連続スペクトル |
Research Abstract |
実用的なパルスパワ-機器の沿面絶縁設計の合理化、安定で強力なレ-ザ-用予備電離源の開発に寄与するために、大気中のガラスエポキシ沿面放電電極系に110ナノ秒幅のパルス電圧を印加し、部分放電・フラッシオ-バ発生時の発光を、瞬時多チャンネル分光器で計測した。その主な結果は以下の通りである。 (1)沿面部分放電を発生させた場合には、窒素分子の2ndポテイブバンド、窒素分子イオンの1stネガテイブバンド、酸素分子イオンの2ndネガテイブバンドが主要なスペクトルピ-クを形成している。このことは、沿面部分放電ではガス分子温度が上昇せずコ-ルド状態にあることを示している。 (2)沿面部分放電のスペクトル形状は電圧パルスの極性に左右されない。同一印加電圧では、正極性パルスの方が負極性パルスよりも強い発光領域の面積が広い。 (3)沿面部分放電の発光は、電圧パルスの立ち上がりと立ち下がりに発生し、その波形は電圧パルスの極性、発光場所により異なる。特に正極性パルスの立ち上がりにおいて電極エッジより余り離れない場所では、波形の異なる2個の発光パルスが発生する。第2番目の発光パルスの原因となる放電の進展速度は、1.54x10^6m/sが導出された。 (4)フラッシオ-バは、連続スペクトルと強い線スペクトル(炭素、シリコン、銅)、弱い線スペクトル(水素原子、酸素の原子と原子イオン)が発生する。また窒化炭素によるバンドスペクトルも出現する。このことは、フラッシオ-バの発生でガスが高温になり、ガラスエポキシの蒸発分解、その組成原子とガス原子との再結合反応および銅電極の気化、プパッタリング現象が発生していることを示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)