Project/Area Number |
02650228
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子材料工学
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
今崎 正秀 九州工業大学, 工学部, 教授 (60039047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 昌一 九州工業大学, 工学部, 教授 (20112295)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 強誘電液晶 / スメクチックX / N型ヒステリシス / メモリ-効果 / カイラルスメクチックC相 |
Research Abstract |
カイラリティを持った液晶のスメクチックX相が真の強誘電性やメモリ-効果を持つらしいことが最近知られてきた。しかしその原因が、ここ十年の研究で部分的に解明されつつあるカイラルスメチックCと違い、界面相互作用に起因するものかはいまだに定かでない。この起源を解明することは将来の新しい表示メモリ-素子の開発に不可欠と考えられる。ところで,この基板界面との相互作用については、ネマチック相では十分に研究され既に応用されてきたが、スメクチック相ではネマティック液晶で得られた研究成果が多くの場合に適用できなかった。本研究では将来の新しい素子と期待されるスメクチックX相での基板界面との相互作用と誘電的性質および光メモリ-効果との関連を新しい観点から研究した。その結果次のような成果が得られた。 (1)メモリ-効果は素子に印加する外部回路の短絡・開放に大きく関係し、外部回路を開放すると膜厚に依存してメモリ-効果が弱くなるかあるいは消える。一方短絡させると膜厚に無関係にメモリ-効果が観測された。これは内部の空間電荷、不純物イオンのつくる逆電界がメモリ-効果と関係することを示唆するものと考えられる。 (2)伝導性イオンのド-ピング濃度に依存してメモリ-効果が変化することが分かった。この事実も(1)の正当性を示唆する。 (3)カイラルスメクチックC観測されるS型ヒステリシスとは異なり、X相ではN型ヒステリシスが観測される。このN型ヒステリシスの形がド-ピング(すなわち電気伝導度)によって変化し、この結果からメモリ-効果が定性的に説明された。
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