光による神経細胞の刺激と細胞内現象の計測に関する基礎的研究
Project/Area Number |
02650285
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子機器工学
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
村瀬 一之 福井大学, 工学部, 助教授 (40174289)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 慶治 福井大学, 工学部, 教授 (50029063)
|
Project Period (FY) |
1990 – 1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | かごめ物質 / 紫外線 / 修飾作用 / セカンド・メッセンジャ- / 興奮性アミノ酸 / ニュ-ロコンピュティング / 脳 / 神経細胞 / ケ-ジド化合物 / セカンドメッセンジャ- |
Research Abstract |
平成2年度には、紫外線パルス発生装置を試作し、その応用範囲を明らかにするための予備的な生物実験を行なった。平成3年度は、その成果に基づき次の研究を行なった。 まず装置の改良として、細胞への悪影響を除くため波長300nm以下の光線をカットするフィルタを挿入した。また、光のスポット径を紋るために種々の方法を試み、最終的に、光ファイバ-先端を球面研磨し、その表面にスパッタリングによって金薄膜層を形成し、その先端を直径10μm程度だけ研磨してファイバ-面を露出させる方法を確立した。 次に生物実験に関し、平成2年度に得た予備的知見を詳細に検討する実験を行なった。すなわち、脳神経系の主要な伝達物質である興奮性アミノ酸の3種の受容体のアゴニストとして、NMDA、カイニン酸、キスカル酸が知られているが、Caged‐cAMPを取り込ませた細胞に紫外線パルスを照射するとキスカル酸に対する応答が特異的に増大するという結果が得られた。これは、神経系における記憶のメカニズムを考える上で極めて重要な細胞内修飾作用であると考えられ、結果の取り纒めを急いでいる。 さらに、このような神経修飾作用の機能的意味と工学的応用を考察するための計算機シミュレ-ションによる研究を行い、神経系における神経細胞発火の位相同期による認識機構のモデルと、階層型神経回路網における誤差逆伝播学習に神経細胞の取捨選択を取り入れた学習アルゴリズムを考案した。 最後に、Caged moleculeの活性化によって生じた細胞内現象を各種の蛍光色素(Molecular inducator)によって光学的に無侵襲計測するために、蛍光色素を取り込ませた細胞で光源の各種パラメ-タ(パルス幅、光強度、繰り返し周期、その他)を決定する実験を行い、現在その結果に基づいて装置の改造を行なっている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(15 results)