Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
1.気象庁東北管区気象台管轄下の観測点31点で得られた震度階デ-タを地震デ-タとともに収集,整理して,大型計算機ファイルに入力した。これらの震度階デ-タについて地震規模,震央距離,観測点条件を考慮した多変量解析を行ない,震度階がそれらのパラメ-タにより受ける影響を定量的に分析した。その結果,観測点のサイト効果は震源,伝播経路に劣らず大きな影響を震度階に及ぼすことが明らかとなった。例えば,同一地震条件でも観測点の違いにより震度階は1.5程度まで変化し得ることが知られた。 2.気象庁地震火山部から87型電磁式強震計による加速度記録の提供を受け,同記録の解析を行なった。ここでは,応答スペクトル解析,速度,変位記録の数値演算など種々の解析を試みた。特に,これらの加速度記録が上記の震度階デ-タを得た観測点と対応することから,それらの解析結果は震度階デ-タと比較考察された。その結果,震度階は周期0.4秒付近の応答により決ること,その程度の周期の卓越周期をもつ観測点で震度階が大きくなることが明らかとなった。また,ここで得た加速度記録の解析結果と震度階デ-タは新たに購入したマイクロコンピュ-タに入力され,今後補完される拡張デ-タによる解析に対応できるようにデ-タファイルを整備した。 3.気象庁87型電磁式地震計による記録精度をチェックすべくデジタル加速度計(IC記録方式)を購入し,気象庁観測点(仙台管区気象台)の参考サイトに設置して,3地震の記録を得た。これらの記録は解析途中であるが,継続観測により震度階と地震動デ-タの関係について新たな知見を提供するものと思われる。その他,震源,観測点地盤の地震動に与える影響を明らかにすべく,SMAC強震記録を利用した重回帰分析,応答計算を実施し,地盤の物性における非線形性の影響を考察した。
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